―― 岡 田 自 観 師 の 論 文 集 ――

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麻疹とその手当

『救世』55号、昭和25(1950)年3月25日発行

 そろそろ麻疹(はしか)の時期になったからいささか注意を与えたいが、実は麻疹については医学は本当の事はいまだ判っていないらしい、というのは一番わるい事であるところの、氷冷を用いている、氷冷の結果麻疹が出そこなってしまうから麻疹の毒が押し込められ内部器能に集中する、麻疹によくある肺炎や中耳炎もそのためである。
 昔から風に当ると悪いとされているのも風に当ると冷えるから、出損なうという訳で同じ理である、何しろ麻疹は一種の皮膚病であるから軽い病気であるゆえに麻疹に罹ったらただ寝かしておくだけで冷やす事も暖める事もしなければ簡単に治るものである、もっとも浄霊すればなお速く治る、ただ知っておくべき事は肺炎であるが、これは肺胞に麻疹が出来るので、肺臓内の容積がそれだけ減る、従って空気の吸収量も減るから呼吸が頻繁になる、しかしこれは一日か二日で治るものである、また中耳炎や結膜炎であるがこれは麻疹の毒がそこから出ようとするためで放任しておいても必ず治るのである。