―― 岡 田 自 観 師 の 論 文 集 ――

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医学は科学?

『栄光』186号、昭和27(1952)年12月10日発行

 私は常に現代医学は、まだ幼稚なものであるといっているが、それについてなるべく詳しくかいてみよう。まず現代医学の考え方は、病原はことごとく黴菌としており、その種類なども色々な研究によって増えつつあり、その培養手段や感染の経路などについても、大いに進歩したといわれているが、それらは末梢的進歩であっていわば、広いが浅いのである。ところが本当に黴菌の本体を知るには、右とは異(ちが)って狭くとも深いところに到達しなければならないので、この深さの研究こそ根本である。だがそれに気の付かないはずはないと思うが、気が付いてもそれを実行する段になると方法がないので、今日までこの点の進歩が不可能であったのである。それはどういう訳かというと、問題は顕微鏡である。
 なるほど現在までの顕微鏡は、菌だけは見ることが出来るが、その奥のウイルスは見えないのである。しかしウイルスも実験によって確実に在ることだけは分っているが、それから先が問題である。事実行止りになって進むことが出来ないのが現在の黴歯医学である。右のごとしとすれば、ウイルスよりも一層深部の発見こそ根本である。そこまでゆかなければ菌の本体は分るはずがないのは言うまでもない。しかし私は神示の医学によってそこまで到達し、菌の本体を把握したのであるから病菌の問題は最早解決したといってもいい訳である。もちろん推理でも理論でもない。現在旺んに効果を挙げている事実である。これが浄霊という施術であって、本教独特なものである。このことの実際をみればいかなる疑いをもった人でも、直ちに頭を下げざるを得ないのである。ではなぜそれ程の効果があるかというと、前記のごとき黴菌の発生原である無に等しいXの解消が可能であるからである。一言にしていえば病気の本原を解消する方法を発見したのであるから、これこそ真の医学でなくて何であろう。しかも理論からも実際からも証明出来るのである以上、真の科学であるから私が常に唱えているごとく、現代医学は科学ではなく推理的産物であり、迷信であるというのである。