日本は木の国
『栄光』203号、昭和28(1953)年4月8日発行
この事は余り人に知られていないから、一通りはかいてみるが、それは日本は霊の国、外国は体の国と自(おのずか)ら定まっているのである。それについて気のついた種々の点をかいてみるが、第一建築である。日本は木造建築が多く、外国は天然石と人工石ともいうべきセメントが多く、模造石さえ出来ている。また楽器にしてもそうだ。琴、三味線、笛等、木と竹が主となっているが、外国は金属が主となっている。また声にしても日本人は鳥の声に似通っており、外国は獣の声に似通っているのも、日本は草で造った畳の上に寝起きするに対し、外国は石やセメント、絨毯(じゅうたん)という獣毛で出来た物を敷いている。そうして日本は気の国というのは、気は霊であり、外国は身であり、体である。また気は火であり、陽であるから男性である。これに対し体は水であり、陰であるから女性である。という意味によって昔から日本は男の方が威張って、女の方は温和(おとな)しいのである。また妙な話だが日本人の米食であるのも、米の形は男子の○○の形であり、外国人の麦であるのも、女子の○○の形であるにみても分るであろう。
まだ色々あるが、これだけでも大体分ったであろう。ところがこれがミロクの世となるに従い、両方が歩み寄り、経緯(たてよこ)結んで伊都能売(いづのめ)となるのである。という事が分って、その目で現在の世界をみるとハッキリしている。それは、日本は体的米国文化を旺(さか)んに採入れると共に、米国の方も近頃日本文化を大いに採入れ始めたという事で、つまり東西文化の融合である。という点からみても人間には気が付かないが、神の経綸は一歩一歩進んでいる事が頷(うなず)けるであろう。