低能児は治る
『光』45号、昭和25(1950)年1月14日発行
現在日本における低能児は八十数万と称されている、これだけの数に上る国民が仮に役に立たないとすれば国家の損失はけだし少なくないであろう、したがって、現在国家においても適切なる教育を施し、プラス的人間に育成しつつある努力は認められてもいいのであるが、これらも実を言えば、消極的方法でしかないので、真の解決とはならないのである、真の解決とは一人一人の低能を治し普通人たらしめる事であるが、そのような事は現代医学では不可能である結果、前述のごとく次善的方法を採るの止むを得ないので現在程度の手段で満足するより致し方ない訳である。
しかるにわが神医学においては、低能児を普通人たらしめ得る事は、あえて難事でないのであるから、その事実をここに発表するのである。
まず低能の原因から説いてみるが、その原因はどこにあるかというと鼻にあるのである、吾々が常に言う、人間の頭脳は二様に分かれている、すなわち前頭内の機能は智識記憶等の理性的面の能力を発揮し、後頭内機能は喜怒哀楽のごとき感情を司(つかさど)るのである、ところが生来前頭内に毒素の集溜固結がある場合、それが徐々に溶解し、鼻孔内に下降し固結する、そのため、鼻で呼吸する事が出来ないから口で呼吸するようになる、それがよく面貌(めんぼう)に表われている、すなわち低能児童は例外なく口唇(こうしん)が突出し鼻が低い、はなはだしいのは鼻より口の方が突出ている者さえある、また額が狭いのも特徴である、というのは理性の活動がないから額が発達しないからで、実際上世間頭脳を使用する職業者は額が広いに反し、労働者のごときは、額がせまいに見ても明らかである。
右の理によって低能を治すには、まず鼻から呼吸が出来るようにする、それには鼻孔を塞ぐ原因である前頭内の毒素を排除させる事である、しかし原因が判ったとしても、毒素を排除する方法が見つからなければ何にもならないが、医学においては毒素排除などは絶対不可能であるから、前述のごとく次善的方法を採らざるを得ないのである、しかるにわが神医学はその方法が可能である以上、ここに天下に発表するのである。
今一つの例を挙げてみよう、それは東洋人はもとより野蛮人になる程鼻が低く、口が出ており、額が非常に狭いに反し、欧米人は鼻が高く口が出ないで額が広く、智性型である、すなわち鼻で呼吸するから鼻が発達し高くなり、口で呼吸をしないから口が突き出ず小さくなり、前頭内機能の活動が旺盛となるから前頭部が発達し長くなるのである。
右の理によって私は喫煙を奨めるのである、もちろん喫み過ぎてはいけないと共に喫み込んでもいけない、吹かすだけが良いのである、そうすると、煙草の香気が鼻に刺戟を与えるから、理性の活動を促すのである、昔から物を考える場合「まず一服」という事も無意味でないのである。