―― 岡 田 自 観 師 の 論 文 集 ――

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氏神に就て

『光』20号、昭和24(1949)年7月30日発行

 氏神とはその土地へ初めて開拓に来た者が漸次子孫繁栄し、数代の後には一村または一部落が形成さるる事になった、そこで何が神様を祀りたいという事になって、その宗家の祖先を祀った――それが氏神である。
 しかるに部落が漸次大を成すに及んで産土神を奉斎すべき必要に迫られとりあえず氏神様に昇格を願い、産土神として鎮祭されたので今日見るがごとく、産土様と氏神様と混同されやすいのである。
 また、昔産土神社を造営した際、祭神としてその近くにある神社から、分霊を仰いだり、また稲荷様を昇格させた場合もある、産土神社の祭神は大体右のごとく三種類あるのである。