――― 岡 田 自 観 師 の 御 歌 集 ―――

昭和23年

御     歌

原   典

いたつきの ようやくいえてあらたまの としのはじめをむかううれしさ
いたつきの 漸く癒てあらたまの 年の始を迎ふうれしさ
御光話録補
S23. 1. 1
新年御歌
あらたまの としをむかえてみもたまも きよきかりけりかみとあるみは
あらたまの 年を迎へて身も魂も 清きかりけり神とある身は
御光話録補
S23. 1. 1
新年御歌
ぬばたまの やみじもつきてこうみょうの みちふみそめしここちこそすれ
ぬばたまの 闇地〔路〕も尽きて光明の 道踏み初めし心地こそすれ
御光話録補
S23. 1. 1
新年御歌
じつげつち さんみいったいのみちからを ぐびしていでますみろくおおかみ
日月地 三位一体の御力を 具備して出でます弥勒大神
御光話録補
S23. 1. 1
新年御歌
たつはるの ことしきょうのひなにかしら ゆくてあかるきここちこそすれ
立つ春の 今年今日の日何かしら 行手明るき心地こそすれ
御光話録補
S23. 2. 5
立春御歌
としごとに いわうはるたつこのよきひ ことにまつらんかみのみまえに
年毎に 祝ふ春立つ此のよき日 ことに祀らむ神の御前に
御光話録補
S23. 2. 5
立春御歌
きょうはしも ことしはるたつよきひなり わがわざひらくるはじめとぞおもう
今日はしも 今年春立つよき日なり 吾業開くる始とぞ思ふ
御光話録補
S23. 2. 5
立春御歌
讃歌集(初版)発行〔省略〕   309首収録 S23. 7. 1  
かかなめて ようがくばかりにほんじん われはうんざりなしにけるかな
日々なめて 洋薬〔楽〕ばかり日本人 吾はうんざりなしにけるかな
(未発表)
S23.10. 8
 
あさようしょく ひるようしょくよるもようしょくに むねのもたるるくるしみにあり
朝洋食 昼洋食夜も洋食に 胸のもたるる苦しみにあり
(未発表)
S23.10. 8
 
らじおきくは うれしくもありはらだたしくもあり なさけなきかないまのにほんじん
ラヂオ聞くは 嬉しくもあり腹立たしくもあり 情なきかな今の日本人
(未発表)
S23.10. 8
 
わこうどは えいがだんすにおんがくかい ささやくこえもありてたのしき
若人は 映画ダンスに音楽会 囁く声もありて楽しき
(未発表)
S23.10. 8
 
ふわくすぎし もろびとたちのあわれさよ きくほうがくのあまりにとぼしき
不惑過ぎし 諸人たちの哀れさよ 聞く邦楽のあまりに乏しき
(未発表)
S23.10. 8
 
とうしょこのむ わこうどたちののぞむこえ たいしゅうのこえとあやまるぞうき
投書好む 若人達の望む声 大衆の声と誤るぞ憂き
(未発表)
S23.10. 8
 
にほんじんの たのしむものとされよかし にほんこくのほうそうびとらよ
日本人の 楽しむものとされよかし 日本国の放送人等よ
(未発表)
S23.10. 8
 
まことなり ああまことなりこのくにに ほしきはまことのいちじなりけり
誠なり 嗚呼誠なり此国に 欲しきは誠の一字なりけり
地上天国1
S23.12. 1
くにのなやみ とけぬはもものつかさらに まことごころのとぼしきゆえなる
国の悩み 解けぬは諸の司等に 誠心のとぼしき故なる
地上天国1
S23.12. 1
なにごとも おもいにまかせぬうつしよに たよるはかみのちからのみなる
何事も 思ひに委せぬ現世に 頼るは神の力のみなり
地上天国1
S23.12. 1

 

昭和24年

御     歌

原   典

きびしかりし ふゆのさむさにとばりして いとおおらかにはるはきにけり
きびしかりし 冬の寒さにとばりして いと大らかに春は来にけり
御光話録4
S24. 2. 4
立春御歌
かんざくら はやちりそめてあたたかき ゆのまちあたみにはるはたちけり
寒桜 早や散り初めてあたゝかき 湯の町熱海に春は立ちけり
御光話録4
S24. 2. 4
立春御歌
しらうめの こずえにあたるひさきにも それとしられてはるたちそめぬ
白梅の 梢にあたる日先にも それと知られて春立ちそめぬ
御光話録4
S24. 2. 4
立春御歌
ながかりし ふゆのさむさもはるたちて はなさきももとりうたふとききぬ
永かりし 冬の寒さも春立ちて 花咲き百鳥歌ふ時来ぬ
御光話録4
S24. 2. 4
立春御歌
ふゆすぎて たつはるのごとわがわざも はなさきにおうときとなりぬる
冬過ぎて 立つ春の如吾業も 花咲き匂ふ時となりぬる
御光話録4
S24. 2. 4
立春御歌
うめがかの におうにわべにわれたちて はるたつきょうのおもひふかしも
梅が香の 匂ふ庭辺に吾立ちて 春立つ今日の思ひ深しも
御光話録4
S24. 2. 4
立春御歌
あずさゆみ はるたつきょうのうれしさよ まことのひとたちつどうこのよい
梓弓 春立つ今日のうれしさよ 誠の人たち集ふこの宵
御光話録4
S24. 2. 4
立春御歌
たつはるを いわうこのよいでんとうの ほかげにはゆるひとびとのおも
立つ春を 祝ふこの宵電灯の 灯かげに映ゆる人々の面
御光話録4
S24. 2. 4
立春御歌
かんのんりき よにあらわれてかりこもの みだれたるよもたださるるならめ
観音力 世に現はれて苅菰の 乱れたる世も正さるるならめ
地上天国2
S24. 3. 1
 
めにみえぬ かみのちからのあることを さとらしめんとわれつとむなり
眼に見えぬ 神の力のある事を 覚らしめんと吾努むなり
地上天国2
S24. 3. 1
 
ふきすさぶ あらしのそとにやすかりぬ かみのまもりのなかにあるみは
吹き荒ぶ 嵐の外に安かりぬ 神の護りの中に在る身は
地上天国2
S24. 3. 1
 
ばかやろう よくかんがえりゃ おれのこと
馬鹿野郎 よく考えりや 俺の事
地上天国2
S24. 3. 1
新川柳
挿入句
あわくって ちゅうさいすれば ろけーしょん
泡くつて 仲裁すれば ロケーション
地上天国2
S24. 3. 1
新川柳
挿入句
そでのしたで こうさいをする ずるいやつ
袖の下で 交際をする ズルイ奴
地上天国2
S24. 3. 1
新川柳
挿入句
よしあしの けっさんついた としのくれ
ヨシアシの 決算ついた 年の暮
地上天国2
S24. 3. 1
新川柳
挿入句
うんどうひ ああうんどうひ うんどうひ
運動費 アヽ運動費 運動費
地上天国2
S24. 3. 1
新川柳
挿入句
ああときは せまりきにけりまちわびし みろくのみよはほのみえそめぬ
あゝ時は 迫り来にけり待ち佗びし 弥勒の御代はほの見え初めぬ
御光話録7
S24. 3. 6
 
みろくのよ みえそむるともこころせよ まがはすきなくねらいつめおり
弥勒の世 見え初むるとも心せよ 曲は隙なく狙ひつめ居り
御光話録7
S24. 3. 6
 
きりすとに さたんしゃかにだいばあり われにもありぬもろもろのまが
キリストに サタン釈迦に提婆あり我にもありぬもろもろの曲
御光話録7
S24. 3. 6
 
まがかみは いかにさやるもおそれまじ われにはむげんのしんりきありせば
曲神は 如何に障るもおそれまじ 我には無限の神力ありせば
御光話録7
S24. 3. 6
 
よのひとよ いまわがふるうちからより うえのちからはなしとこそしれ
世の人よ 今我が揮ふ力より 上の力はなしとこそ知れ
御光話録7
S24. 3. 6
 
うつしよの みだれをただしじゅんじょよき みようちたてんわがのぞみかな
現世の 乱れを釐し順序よき 御代打樹てんわが望みかな
御光話録7
S24. 3. 6
 
みろくとは ひみずつちのじゅんじょよき まったきのよをいうにありけり
五六七とは 火水土の順序よき完きの 世をいふにありけり
御光話録7
S24. 3. 6
 
わがふるう ちからはいまだうつしよに あれたることなきちからにぞある
わが揮ふ 力は未だ現し世に 現れたる事なき力にぞある
御光話録7
S24. 3. 6
 
きりすとも しゃかもこうしもまほめっとも わがあれいずるまでのくさびそ
キリストも 釈迦も孔子もマホメットも わが現れ出づるまでの楔そ
御光話録7
S24. 3. 6
 
まちのぞむ めしやのちからもわがふるう ちからもおなじちからなりけり
待ち望む メシヤの力もわが揮ふ 力も同じ力なりけり
御光話録7
S24. 3. 6
 
えいこうの くもよりくだるきりすとの よにしれわたるときぞちかみぬ
栄光の 雲より降るキリストの 世に知れ渡る時ぞ近みぬ
御光話録7
S24. 3. 6
 
あなとうと てんよりくだるきりすとを いわうはれるやのこえぞうれしき
あな尊と 天より降るキリストを 祝ふハレルヤの声ぞ嬉しき
御光話録7
S24. 3. 6
 
きりすとも しゃかもめしやもかんのんも ひとのすがたのかみにぞありける
キリストも 釈迦もメシヤも観音も 人の姿の神にぞありける
御光話録7
S24. 3. 6
 
こえがたき このうつしよのおおとうげ やすくこえなむかみのめぐみに
越え難き 此の現世の大峠 安く越えなむ神の恵みに
御光話録7
S24. 3. 6
 
おおいなる かみのちからをみするとも あわれめしいのめにはうつらじ
大いなる 神の力を見するとも 哀れ盲の眼には映らじ
御光話録7
S24. 3. 6
全集未収録
おおかみの ふかきしぐみはもろびとの まなこにうつらぬものとしれかし
大神の 深き仕組は諸人の 眼に映らぬものと知れかし
御光話録7
S24. 3. 6
 
おおいなる かみのしぐみのいとちさき ひとのまなこになどうつらめや
大いなる 神の仕組のいと小さき 人の眼になど映らめや
御光話録7
S24. 3. 6
 
ひかりなり ああひかりなりいかならん こきやみとてもうちはるるなり
光なり あゝ光なりいかならん 濃き闇とても打ちはるゝなり
御光話録7
S24. 3. 6
 
いやはてに てんよりくだるきりすとに よのもろもろはよみがえるらん
いやはてに 天より降るキリストに 世のもろもろは甦るらむ
御光話録7
S24. 3. 6
 
ただかみの おおみこころにかなわんと つとむるひとこそまびとなりけり
ただ神の 大御心にかなはむと 努むる人こそ真人なりけり
地上天国3
S24. 4.20
 
ひとのつみ とがむるひとこそかみよりの とがめをかがぶるひとにぞありける
人の罪 咎むる人こそ神よりの 尤めをかかぶる人にぞありける
地上天国3
S24. 4.20
 
ひとのよの くらくのもとはみなおのが てにつくるなりこころせよみな
人の世の 苦楽の本は皆己が 手につくるなり心せよみな
地上天国3
S24. 4.20
 
きびしかりし ふゆのさむさにとばりして いとおおらかにはるはたちけり
厳しかりし 冬の寒さに帳りして いと大らかに春は立ちけり
地上天国3
S24. 4.20
立春御歌
(再録)
かんざくら はやちりそめてあたたかき ゆのまちあたみにはるはたちけり
寒桜 はや散り初めて暖き 湯の町熱海の春は立ちけり
地上天国3
S24. 4.20
立春御歌
(再録)
しらうめの こずえにあたるひさきにも それとしられてはるたちそめぬ
白梅の 梢にあたる日さきにも それと知られて春立ち初めぬ
地上天国3
S24. 4.20
立春御歌
(再録)
ながかりし ふゆのさむさもはるたちて はなさきももとりうたふとききぬ
永かりし 冬の寒さも春立ちて 花さき百鳥歌ふ時来ぬ
地上天国3
S24. 4.20
立春御歌
(再録)
ふゆすぎて たつはるのごとわがわざも はなさきにおうときとなりぬる
冬過ぎて 立つ春の如わが業も 花さき匂ふ時となりぬる
地上天国3
S24. 4.20
立春御歌
(再録)
うめがかの におうにわべにわれたちて はるたつきょうのおもひふかしも
梅ケ香の 匂ふ庭辺に吾たちて 春立つ今日の思ひ深しも
地上天国3
S24. 4.20
立春御歌
(再録)
あずさゆみ はるたつきょうのうれしさよ まことのひとたちつどうこのよい
梓弓 春立つ今日の嬉しさよ 誠の人達つどふ此宵
地上天国3
S24. 4.20
立春御歌
(再録)
たつはるを いわうこのよいでんとうの ほかげにはゆるひとびとのおも
立つ春を 祝ふ此宵電灯の 灯火に映ゆる人々の面
地上天国3
S24. 4.20
立春御歌
(再録)
きょうさんの かたぼうかつぐ しゃみんとう
共産の 片棒担ぐ 社民党
地上天国3
S24. 4.20
新川柳
挿入句
もうかれば しんこうしますとは なさけない
儲かれば 信仰しますとは なさけない
地上天国3
S24. 4.20
新川柳
挿入句
ひらさわは にまいのしたじゃ たりなさそう
平沢は 二枚の舌じゃ 足りなそう
地上天国3
S24. 4.20
新川柳
挿入句
あわくって きっすをしたら したをかみ
泡くつて キッスをしたら 舌を噛み
地上天国3
S24. 4.20
新川柳
挿入句
まるくすの りろんのもとは からざいふ
マルクスの 理論の元は 空財布
地上天国3
S24. 4.20
新川柳
挿入句
はいはいと いいつつはらでは このやろう
ハイハイと 言ひつつ肚では 此野郎
地上天国3
S24. 4.20
新川柳
挿入句
ぬばたまの やみのいろこきよなりとも はらさでおかんかみのひかりに
奴羽玉の 闇の色濃き世なりとも 晴らさでおかむ神の光に
地上天国4
S24. 5.25
 
こうみょうの いとうるわしくかがやけど やみにうごめくあわれよのひと
光明の いと美はしく輝やけど 暗にうごめくあはれ世の人
地上天国4
S24. 5.25
 
はなはさき とりうたえどもたのしめぬ よにぞありけりわがすめるくに
花は咲き 鳥歌へども楽しめぬ 世にぞありけりわが住める国
地上天国4
S24. 5.25
 
おおいなる すくいのみてをのばすとも みえぬめしいぞあわれなりけり
大いなる 救の御手をのばすとも 見えぬ盲ぞ哀れなりけり
地上天国4
S24. 5.25
全集未収録
ひかりなり ああひかりなりぬばたまの やみうちはらすものにありせば
光なり 嗚呼光なり奴羽玉の 暗うち晴らすものにありせば
地上天国4
S24. 5.25
 
ひとのめを めしいとみるはおのがめの すでにめしいのしるしなりけり
人の眼を 盲と見るは己が眼の すでに盲のしるしなりけり
地上天国4
S24. 5.25
全集未収録
ながみみは きくらげなるやおおいなる みちをとけどもふさがんとする
汝が耳は 木耳なりや大いなる 道を説けどもふさがんとする
地上天国4
S24. 5.25
 
みろくのよ みえそむるともこころせよ まがはすきなくねらいつめおり
弥勒の世 見え初むるとも心せよ 曲は隙なく狙ひつめをり
地上天国4
S24. 3. 6
救主降臨
五六七教会
春季大祭
きりすとに さたんしゃかにだいばあり われにもありぬもろもろのまが
キリストに サタン釈迦には提婆あり 我にもありぬもろもろの曲
地上天国4
S24. 3. 6
救主降臨
五六七教会
春季大祭
まがかみは いかにさやるもおそれまじ われにはむげんのしんりきありせば
曲神は 如何に障るもおそれまじ 我には無限の神力ありせば
地上天国4
S24. 3. 6
救主降臨
五六七教会
春季大祭
よのひとよ いまわがふるうちからより うえのちからはなしとこそしれ
世の人よ 今我が揮ふ力より 上の力はなしとこそ知れ
地上天国4
S24. 3. 6
救主降臨
五六七教会
春季大祭
うつしよの みだれをただしじゅんじょよき みようちたてんわがのぞみかな
現し世の 乱れを釐し順序ある 御代打樹てむ我が望みかな
地上天国4
S24. 3. 6
救主降臨
五六七教会
春季大祭
みろくとは ひみずつちのじゅんじょある まったきのよをいうにありけり
五六七とは 火水土の順序よき 完きの世を言ふにありけり
地上天国4
S24. 3. 6
救主降臨
五六七教会
春季大祭
まちのぞむ めしやのちからもわがふるう ちからもおなじちからなりけり
待ち望む メシヤの力もわが揮ふ 力も同じ力なりけり
地上天国4
S24. 3. 6
救主降臨
五六七教会
春季大祭
あなとうと てんよりくだるきりすとを いわうはれるやのこえぞうれしき
あな尊と 天より降るキリストを 祝ふハレルヤの声ぞうれしき
地上天国4
S24. 3. 6
救主降臨
五六七教会
春季大祭
きりすとも しゃかもめしやもかんのんも ひとのすがたのかみにぞありけり
キリストも 釈迦もメシヤも観音も 人の姿の神にぞありけり
地上天国4
S24. 3. 6
救主降臨
五六七教会
春季大祭
おおいなる かみのちからをみするとも あわれめしいのめにはうつらじ
大いなる 神の力を見するとも 哀れ盲の眼には映らじ
地上天国4
S24. 3. 6
救主降臨
五六七教会
春季大祭
おおかみの ふかきしぐみはもろびとの まなこにうつらぬものとしれかし
大神の 深き仕組は諸人の 眼に映らぬものと知れかし
地上天国4
S24. 3. 6
救主降臨
五六七教会
春季大祭
ひかりなり ああひかりなりいかならん こきやみとてもうちはるるなり
光なり 嗚呼光なり如何ならん 濃き暗とても打霽らすなり
地上天国4
S24. 3. 6
救主降臨
五六七教会
春季大祭
いやはてに てんよりくだるきりすとに よのもろもろはよみがえるらん
いやはてに 天より降るキリストに 世のもろもろは甦るらむ
地上天国4
S24. 3. 6
救主降臨
五六七教会
春季大祭
もろびとよ こころゆるすなおおいなる かみのさばきのはやきたらんとすも
諸人よ 心許すな大いなる 神の審判のはや来らんとすも
地上天国5
S24. 6.25
 
かみはなしと いとほこらしげにいうひとの あわてふためくときぞきにける
神は無しと いと誇らしげに言ふ人の あわてふためく時ぞ来にける
地上天国5
S24. 6.25
 
きりすとの となえしさいごのさばきとは かみのれいかによぞきよむなり
キリストの唱えし最後の裁きとは神の霊火に世ぞ浄むなり
地上天国5
S24. 6.25
 
よのけがれ あらいきよめてあたらしき かみのよたつるさばきのわざかな
世の汚れ 洗ひ浄めて新しき 神の世建つる裁きの業かな
地上天国5
S24. 6.25
 
ひとびとよ くいあらためてよのとうげ やすくこえなんそなえせよかし
人々よ 悔改めて世の峠 安く越えなむ備えせよかし
地上天国5
S24. 6.25
 
しんぱんの ひのきびしさよいかならん まがもひれふしくいあらたむるらん
審判の 日の厳しさよ如何ならむ 曲もひれ伏し悔改むるらむ
地上天国5
S24. 6.25
 
てんごくの そののもけいはあしびきの はこねのやまのうえにうまれぬ
天国の 苑の模型は足曳の 箱根の山の上に生れぬ
光 17号
S24. 7. 9
天国の苑
けしきよき はこねのやまのいただきに われてんごくのそのをつくり
景色好き 箱根の山の頂に われ天国の苑を造りぬ
光 17号
S24. 7. 9
天国の苑
おおかみの ふかきしぐみはいとしるく はこねあたみのつちにしらるる
大神の 深き仕組はいとしるく 箱根熱海の土に知らるる
光 17号
S24. 7. 9
天国の苑
おいしげる くさきのやぶをきりひらき はこねのやまにはなぞのつくりぬ
生ひ繁る 草木の薮を切りひらき 箱根の山に花苑つくりぬ
光 17号
S24. 7. 9
天国の苑
かりこもの みだれたるよをうちひらき うましのみよをわれたてんとす
刈菰の 乱れたる世をうち拓き 美しの御代を吾建てんとす
光 17号
S24. 7. 9
天国の苑
のにやまに いろとりどりにさくはなは かみのめぐもうたからにぞある
野に山に 色とりどりに咲く花は 神の恵まふ宝にぞある
地上天国6
S24. 7.20
 
うるわしき はなみるごとにおもうかな かみのたくみのたえなるみわざを
美はしき 花見る毎に意ふかな 神のたくみの妙なる御技を
地上天国6
S24. 7.20
 
うるわしき はなにあこがるひとこそは はなにもにたるこころもつなり
美はしき 花に憧る人こそは 花にも似たる心もつなり
地上天国6
S24. 7.20
 
あさなさな いろとりどりにあさがおの さくをしみればなつをわすれぬ
朝なさな 色とりどりに朝顔の 咲くをしみれば夏を忘れぬ
地上天国6
S24. 7.20
 
ひとのよの たのしさしりぬにわにさく つばきひとえだ とこにかざりて
人の世の 楽しさ知りぬ庭に咲く 椿一枝 床に飾りて
地上天国6
S24. 7.20
 
うきのよも たのしきみよとなりぬらん かみのすくいのちからいでなば
憂の世も 楽しき御代となりぬらん 神の救ひの力出でなば
地上天国6
S24. 7.20
 
たいぼうの ちじょうてんごくあるるまで あらしもふかんなみもあれなん
待望の 地上天国現るるまで 嵐も吹かむ波も荒れなむ
地上天国7
S24. 8.30
 
てんごくの うぶごえいまやあげんとし よはじんつうのなやみのなかなり
天国の 産声今や挙げんとし 世は陣痛の悩みの中なり
地上天国7
S24. 8.30
 
みぎひだり あらそうひとらしらぬがに ききとたのしむかみのみこたち
右左 争ふ人等知らぬがに 嬉々と楽しむ神の御子たち
地上天国7
S24. 8.30
 
かみあるを しらぬよびとのあさましさ こころのめしいしるよしもなく
神在るを 知らぬ世人の浅間しさ 心の盲知るよしもなく
地上天国7
S24. 8.30
全集未収録
ひとのちから いかにつよくもくぶくりんの せとぎわにきてくつがえるなり
人の力 如何に強くも九分九厘の 瀬戸際に来て 覆るなり
地上天国7
S24. 8.30
 
ひとのちからはくぶくりん かみのちからはじゅうぜんと しるひとにしてすくわるるなり
人の力は九分九厘 神の力は十全と 知る人にして救はるるなり
地上天国7
S24. 8.30
 
うきのよも たのしきみよとなりぬらん かみのすくいのちからあれなば
憂の世も 楽しき御代となりぬらむ 神の救ひの力現れなば
地上天国8
S24. 9.25
 
おおかみの ふかきしぐみはいかならん ひじりといえどしるよしもなき
大神の 深き仕組は如何ならむ 聖といえど知る由もなき
地上天国8
S24. 9.25
 
ひとのめに なぞうつらめやおおかみの しぐみのふかさはかりしらねば
人の眼に なぞ映らめや大神の 仕組の深さはかりしらねば
地上天国8
S24. 9.25
 
おんりえど きよめきよみてあたらしき たのしきみよをつくるかむわざ
厭離穢土 清め浄みて新しき 楽しき御代を造る神業
地上天国8
S24. 9.25
 
ぶつのよは すみきわまりてためしなき みろくのみよははじまらんとすも
仏の世は 澄み極まりて例しなき 弥勒の御代は始まらむとすも
地上天国8
S24. 9.25
 
よのおわり きつるもしらでらちもなき いさかいごとにふけるあわれさ
世の終り 来つるも知らで埒もなき 争ひ事に耽ける哀れさ
地上天国8
S24. 9.25
 
おおいなる さちをたまわるみすくいに まなこをとずるひとのあわれさ
大いなる 幸を賜はる御救いに 眼を閉づる人の哀れさ
地上天国9
S24.10.25
 
よきものを よしとみあしきをあしとみる まなこはただしきまなこなりけり
善きものを 善とみ悪きを悪とみる 眼は正しき眼なりけり
地上天国9
S24.10.25
 
ぜんあくの けじめもわかぬまなこもつ めしいのはばるよにぞありける
善悪の けぢめも分かぬ眼もつ 盲のはばる世にぞありける
地上天国9
S24.10.25
全集未収録
ひとのめは いつわりえてもかみのおんめは いつわりえぬをしるひとのさち
人の眼は 偽り得ても神の御眼は いつはり得ぬを知る人の幸
地上天国9
S24.10.25
 
おろかなる ひととはあくのたねをまき かりとるなやみしらぬひとなる
愚なる 人とは悪の種を播き 刈りとるなやみしらぬ人なる
地上天国9
S24.10.25
 
しこびとの ほろぶるときとはなりにける かみのひかりのいよよかがやき
醜人の 滅ぶる時とはなりにける 神の光のいよよ輝き
地上天国9
S24.10.25
 
ぬばたまの とこやみのよをはらさんと かがやきいでんかみのともしび
奴羽玉の 常暗の世を晴さんと 輝き出でぬ神の灯し火
地上天国10
S24.11.20 
S24.10.24
いかならん まがつといえどただひとつ かなわぬものはかんのんりきなり
如何ならん 曲津といえどただ一つ 敵はぬものは観音力なり
地上天国10
S24.11.20
S24.10.24
このおしえ まちかねやまのほととぎす ないてまたれしもものせいじゃ
この教 待兼山の時鳥 啼いて待たれし諸の聖者よ
地上天国10
S24.11.20
S24.10.24
きりすとも しゃかもこうしもこのおしえ いかにながきよまたれけるかも
キリストも 釈迦も孔子も此教 如何に永き世待たれけるかも
地上天国10
S24.11.20
S24.10.24
ばいぶるも ぶっしょもこのよのいやはてに ぐせのちからのいづるをしめせる
バイブルも 仏書も此世のいやはてに 救世の力のいづるを示せる
地上天国10
S24.11.20
S24.10.24
まちのぞむ まことのすくいはいでにける まなこさませよよろずくにびと
待ち望む 真の救は出でにける 眼さませよよろづ国人
地上天国10
S24.11.20
S24.10.24
だいじように あらずしょうじょうにまたあらぬ びみょうのすがたをいづのめという
大乗に あらず小乗にまたあらぬ 微妙の姿を伊都能売という
地上天国11
S24.12.20
 
ごはひにて さんはみずなりいづとみづ むすびてなるぞいづのめのたま
五は火にて 三は水なり五と三 むすびて成るぞいづのめの魂
地上天国11
S24.12.20
 
ごはおのこ さんはおみなのさがをいう たてとよこようといんともおなじいぎなる
五は男 三は女の性をいふ 経と緯陽と陰とも同じ意義なる
地上天国11
S24.12.20
 
おのこにあらず おみなにもあらぬかんぜおん ぼさつのみわざをさとれかし
男にあらず 女にもあらぬ観世音 菩薩の御業を悟れかしみな
地上天国11
S24.12.20
 
じゆうむげの みちからふるうかんのんは じゅう〔むすび〕のみたまにあればなりけり
自由無碍の 御力揮ふ観音は 十の身魂にあればなりけり
地上天国11
S24.12.20
 
いづのめの かみのけげんはかんのんの ほとけのみなによぞすくうなり
五三の 神の化現は観音の 仏の御名に世ぞ救ふなり
地上天国11
S24.12.20
 
うそをいう ひとこそいともあわれなり おのがしたにておのがきずつき
嘘を言う 人こそいとも哀れなり 己が舌にて己が傷つき
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
しょうじきの ひとこそかみはめでられて かぎりなきさちめぐみたまわん
正直の 人こそ神は愛でられて 限りなき幸恵み給はん
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
いかならん たからといえどしょうじきの たからにまさるものなしとしれ
如何ならん 宝といえど正直の 宝に勝るものなしとしれ
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
にっぽんの さいけんいともたやすかり みなうそいわぬたみとなりなば
日本の 再建いともたやすかり みな嘘いはぬ民となりなば
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
いまわしき ことのみおおきうつしよは うそいうひとのおおければなり
忌はしき 事のみ多き現世は 嘘いう人の多ければなり
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
まこととは うそつわりのなきひとの むねにはぐくむたからにぞある
誠とは 嘘いつわりのなき人の 胸にはぐくむ宝にぞある
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
もろもろの あくをうみだすたねこそは うそいつわりのこころなりける
もろもろの 悪を産み出す種こそは 嘘佯りの心なりける
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
いかならん よきおこないもかみしらぬ ひとはおおかたりこのためなる
如何ならむ 善き行も神知らぬ 人は大方利己の為なる
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
かみしらぬ ひとのまことはかたちのみ かみしるひとのまことぞしんなる
神知らぬ 人の誠は形のみ 神知る人の誠ぞ真なる
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
しんこうを ただひとくちにちぢむれば まこといちじにつくるなりけり
信仰を ただ一口にちぢむれば 誠一字に尽くるなりけり
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
しょうじきな たからはこよなきたからなり まことのたからぞこのたからなる
正直な 宝はこよなき宝なり 真の宝ぞこの宝なる
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
よのなかの みだれのもとはひとびとの うそいつわりをいうにぞありける
世の中の みだれの因は人びとの 嘘偽りをいうにぞありける
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
しょうじきの ひとつくらんとわれはいま かみのひかりをまくばりてけり
正直の人 造らんと吾は今 神の光を間配りてけり
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
いつわりや ひみつなきよをつくらんと よるひるこころをくだくわれかも
偽りや 秘密なき世を造らんと 夜昼心を砕く吾かも
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
こえひそむ ひそひそばなしをいとうなり あかるきわれらにひみつなければ
声ひそむ ひそひそ話を嫌ふなり 明るき吾等に秘密なければ
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
みみちかく ひそひそかたるひとこそは こころゆるせぬひととおもいそ
耳近く ひそひそ語る人こそは 心許せぬ人と思いそ
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
われはただ よのためひとのためのみに つくすにあればこころあかるし
吾はただ 世の為人の為のみに 尽すにあれば心明るし
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
いかならん ひなんそしりもきたれかし われにははじゃのつるぎありせば
如何ならん 非難そしりも来れかし 吾には破邪の剣ありせば
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
しんめいの まますすみゆくわれらには まがのさやぎもはまのまつかぜ
神命の まま進みゆく吾等には 曲のさやぎも浜の松風
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
ただしきを おこなうもののむかしより まがのさやりのあるよなりけり
正しきを 行うものの昔より 曲のさやりのある世なりけり
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
よきひとに みがかんとしておおかみは まがとうといしもちいたまうも
善き人に 磨かんとして大神は 曲とう砥石用い給うも
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
てんにはじず ちにおそれなきひとにして かみがめぐまうせきしなるらん
天に恥じず 地に怖れなき人にして 神が愛まう赤子なるらん
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
ただかみの みこころにかなうようにせよ ひとのめくちにこころひかれそ
唯だ神の 御心に叶うようにせよ 人の眼口に心引かれそ
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
ひとによく おもわれたしとおもうひと おおかたかみをわすれがちなる
人に良く 思はれたしとおもう人 大方神を忘れがちなる
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
めにみゆる とくはまことのとくならじ みえぬとくほどかみにかよわん
眼に見ゆる 徳は誠の徳ならじ 見えぬ徳こそ神に通はむ
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
ちじょうてんごくも せんじつめればくらがりも ひみつもうそもなきよいうなる
地上天国も 詮じ詰むれば暗がりも 秘密もうそもなき世いうなる
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
しょうじきの ひとつくるにはまずおのが うそいつわりをすてねばなりけり
正直の 人造るには先づ己が 嘘偽りをすてねばなりけり
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
しょうじきの たからはこころのまこともて つくるよりほかてだてなきなる
正直の 宝は心の誠もて つくるより外てだてなきなる
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
しょうじきに まさるたからはよにあらじ いつかよびとにあがめらるれば
正直に 勝る宝は世にあらじ いつか世人に崇めらるれば
地上天国11
S24.12.20
正直と嘘
S24.10.20
歌集『山と水』(初版)発行〔省略〕  1238首収録 S23.12.23