――― 岡 田 自 観 師 の 御 歌 集 ―――

 

御     歌

原   典

ああかみの おおみめぐみをもろびとに しらさんとしてこころくだくも
嗚呼神の 大御恵をもろ人に 知らさむとして心砕くも
「救世」53
S25. 3.11
五六七祭
御歌
ああかみの おおみめぐみをもろびとに しらさんとしてこころくだくも
嗚呼神の 大御恵をもろ人に 知らさむとして心砕くも
光宝会資料
S25. 3.**
光宝会大祭
御歌10
ああときは せまりきにけりまちわびし みろくのみよはほのみえそめぬ
あゝ時は 迫り来にけり待ち佗びし 弥勒の御代はほの見え初めぬ
御光話録7
S24. 3. 6
 
ああわれは ひとにしあるかかみなるか などとときおりおもうことあり
噫々吾は 人にしあるか神なるか などと時折おもふ事あり
「栄光」207
S28. 5. 6
 
あいともに かみのまさみちまもりつつ いくればたのしきこのよなりけり
相共に 神の正道守りつつ 生くれば楽しき此世なりけり
御讃歌集
(改訂)449
けっこん
結婚
あいをとき じひさとすとておこないの ともなわざればはまのまつかぜ
愛を説き 慈悲諭すとて行の 伴なわざれば浜の松風
御讃歌集
(初版)209
さいごのすくい
最後の救
あお あか むらさき ひかり ひかり ひかり めまぐるしい せんのこうさく
青 赤 紫 光 光 光 めまぐるしい 線の交錯
山と水 0644
S 7.12.10
銀座の夜
あおあおし ばしょうのひろはにあおがえる さゆるぎもせであめにぬれおり
青あおし 芭蕉の広葉に青蛙 さゆるぎもせで雨に濡れをり
山と水 0002
S 6. 5.18
春すぎぬ
あおあおと あめにぬれたるしばくさの さゆるぐみればひきのいるなり
青あおと 雨に濡れたる芝草の さゆるぐみれば蟇の居るなり
山と水 0079
S 6. 7. 1
梅 雨
あおあおと かわはながれついかだぶね おおいわひとつをこゆるのはやき
青あおと 河は流れつ筏舟 大岩一つを越ゆるのはやき
山と水 0811
S 8. 4.10
雨の日
あおあおと しげるさらだなのはたけあり ここひとところあきらしからず
青あおと 茂るサラダ菜の畑あり 此処ひとところ秋らしからず
山と水 0313
S 6.10.20
武蔵野
の秋
あおあおと まこもしげみてさながらに しまとみゆめりかすみがうらのえ
青あおと 真菰茂みてさながらに 島と見ゆめり霞ケ浦の上
山と水 0082
S 6. 7. 1
水郷めぐり
あおいやなぎが いらいらしたせんちめんたるを ちょうせつしている
青い柳が 焦々したセンチメンタルを 調節してゐる
山と水 0648
S 7.12.10
銀座の夜
あおくさの かのめずらしもこのひごろ みやこにすめるわれのにいでて
青草の 香のめづらしも此日頃 都に住める吾野にいでて
山と水 1221
S10. 6.15
六月の空
あおぞらを かがやかしげにはなむるる さくらひともとさかのまうえに
青空を かがやかしげに花むるる 桜一本坂の真上に
山と水 0540
S 7. 3.16
あおみける すずかけなみきすがしみつ ほこりのたえしうごのまちゆく
青みける 篠懸並木すがしみつ 埃のたえし雨後の街ゆく
山と水 1056
S 9. 2. 6
あかあかと ぼけさきいでぬみどりする にわのこのまにめだちているも
赤々と 木瓜咲きいでぬ緑する 庭の木の間に目立ちてゐるも
地上天国 59
S29. 6.15
熱海の春
あかきあおに ぜんざんそまりてはなさかる はるにもまされるにっこうのあき
赤黄青に 全山染りて花盛る 春にもまされる日光の秋
山と水 0276
S 6.10.18
日光の秋
あかきあらし ふきすさまんとするいまし よのことごとよかみにめざめそ
赤き嵐 吹荒まんとする今し 世の悉よ神に目覚めそ
地上天国19
S25.12.25
 
あかきあらし ふきぞすさまんひとのよの ほろぶるときのちかまりにければ
赤き嵐 吹きぞ荒まん人の世の 滅ぶる時の近まりにければ
地上天国19
S25.12.25
 
あかきあらしも などおそれめやすのかみが えがくめいがのいろとしおもえば
赤き嵐も など恐れめや主の神が 描く名画の色とし思えば
明麿近詠集
S24. 5.**
441
嵐の外
あかきかぜ あかきりびょうにくるしめる くにのみはたはあかきひのまる
赤き風 赤き罹病に苦しめる 国の御旗は赤き日の丸
「栄光」167
S27. 7.30
 
あかきひは あちらこちらにもえんとす けさでおくべきやかみのちからに
赤き火は あちらこちらに燃えんとす 消さでおくべきや神の力に
地上天国18
S25.11.25
 
あかぎやま ただようくものひまにみえ あさあけさやけきいかほのゆのやど
赤城山 ただよふ雲の間に見え 朝明さやけき伊香保の温泉の宿
山と水 0123
S 6. 7.15
ハルナ
登山
あかつきの みちにひびかいくるまゆく じょうくうあわくつきまだのこる
暁の 路に響かひ車行く 上空淡く月まだのこる
山と水 0261
S 6.10. 6
あかつちの おかをのうふのまぐさおい とぼとぼのぼりあおぞらにきえぬ
赤土の 丘を農夫の馬草負ひ とぼとぼのぼり蒼空に消えぬ
山と水 0311
S 6.10.20
武蔵野
の秋
あかつちの なだりやさかのめだちにつ にっぽりかいわいいえむれにけり
赭土の なだりや坂のめだちにつ 日暮里界隈家むれにけり
山と水 0724
S 8.**.**
荒 川
新東京を詠む
あかときの やまのぼりゆけばいただきに みえがくれするつきのめをひく
あかときの 山登りゆけば巓に みえがくれする月の眼をひく
山と水 0852
S 8. 5.20
朝 月
あかときを けたたましくもひぐらしの なけばいずらかとをくるおとする
あかときを けたたましくも蜩の 鳴けばいづらか戸をくる音する
山と水 0930
S 8. 8.21
あかはじめじめと しんじゅんてきに しろはなつのひのよう しゃくねつてきだ
赤はジメジメと 浸潤的に 白は夏の日のよう 灼熱的だ
山と水 0780
S 8. 3.10
インテリ
あかまつの おうおかのえのさむざむし ふゆちかまれるゆうつひのいろ
赤松の 生ふ丘のへのさむざむし 冬近まれる夕つ陽の色
山と水 0988
S 8.10.10
冬近し
あかまつの かげのいくつもながらえる おかをかこみてすすきむらおう
赤松の 影のいくつも流らえる 丘をかこみて芒むら生ふ
山と水 0974
S 8. 9.18
武蔵野を
ゆく
かまつの ほどよくはうるうらやまを まどにながめつひもすがらなる
赤松の 程よく生ふる裏山を 窓に眺めつひもすがらなる
地上天国48
S28. 5.25
嵯峨紀行
27
あかをふやすのはしんぶんなんだ えいゆうてきにかくから
赤を殖やすのは新聞なんだ 英雄的に書くから
山と水 1025
S 8.11.24
 
あきあさく もみじにはまだはやけれど めずらしきはなわがめをうばう
秋浅く 紅葉には未だ早けれど 珍らしき花わが眼をうばう
明麿近詠集
S16.10.**
107箱根熱海紀行
あきかぜに あふられながらもろこしの はたけのまうえをとんぼながるる
秋風に あふられながらもろこしの 畑のま上を蜻蛉ながるる
山と水 0990
S 8.**.**
秋 風
あきさめに しずけきやどのよもすがら すぎしおもいはなれこいしころ
秋雨に 静けき宿の夜もすがら 過ぎし思ひは汝恋しころ
山と水 0219
S 6. 9.20
秋(一)
あきされど やまのもみじはいろあさく まなかいのやまいとまじかなり
秋されど 山の紅葉は色浅く まなかいの山いと真近なり
明麿近詠集
S22. 9.15
318
観山亭
あきぞらの かがやかしげよわたりどり はねいそがしげにみつよつゆくも
秋空の かがやかしげよ渡り鳥 羽いそがしげに三つ四つゆくも
山と水 0965
S 8. 9.18
秋 空
あきぞらは かぎりもしらにもろこしの いろにそまれるたはたつつまう
秋空は 限りもしらにもろこしの 色に染まれる田畑つつまふ
山と水 0327
S 6.11. 1
筑波紀行
あきたけぬ ぺんはしらするかみのえに おちてきにけりおおきかとんぼ
秋たけぬ ペンはしらする紙の上に 落ちてきにけり大き蚊とんぼ
山と水 0621
S 7.12. 5
蜻 蛉
あきちかみ はたらかなんとするこころ ぼつぼつとしてわきてくるなり
秋近み 働かなんとする心 勃ぼつとして湧きてくるなり
山と水 1138
S 9. 9.10
秋近し
あきなれや しぎたつさわにさいぎょうの あわれとどめぬいまのよにまで
秋なれや 鴫立沢に西行の あはれとどめぬ今の世にまで
明麿近詠集
S16.10.**
101箱根熱海紀行
あきなれや てるひはつちにとどけども にわほるてさきのつめたくもあり
秋なれや 照る陽は土にとどけども 庭掘る手先の冷たくもあり
山と水 0230
S 6. 9.20
秋(一)
あきのいろ ぞうきばやしをそめつつも もみじのいろはいまだしなりけり
秋の色 雑木林を染めつつも 紅葉の色は未だしなりけり
山と水 0995
S 8.10.18
武蔵野探秋
あきのいろ とおきちかきのけじめなく はやそめてけりやまのはこねを
秋の色 遠き近きのけじめなく はや染めてけり山の箱根を
地上天国53
S28.10.25
箱根の秋21
あきのかぜ みにしみわたるこのあした こすもすのはないろあせにける
秋の風 身にしみわたるこの朝 コスモスの花色あせにける
山と水 0979
S 8.10.10
コスモス
あきのくも うごくけもなにいけのもに うつりてかすめるとりひとつあり
秋の雲 うごくけもなに池の面に うつりてかすめる鳥一つあり
山と水 0966
S 8. 9.18
秋 空
あきのひの はりどかすれてながれくる たたみにひとつがのむくろみゆ
秋の陽の 玻璃戸かすれて流れくる 畳に一つ蛾のむくろ見ゆ
山と水 0218
S 6. 9.20
秋(一)
あきのひは しょうじをもれてころもぬえる つまのよこがおあかるくてらす
秋の陽は 障子をもれて衣縫える 妻の横顔明るくてらす
山と水 0951
S 8. 9.18
あきのひは ななめになりぬとうのかげ いとおおらかにつちにながるる
秋の陽は 斜になりぬ塔のかげ いとおほらかに土に流るる
山と水 0952
S 8. 9.18
あきのみず しずかにすめるささがわに かげをひきてはとんぼのゆく
秋の水 静かにすめる小川に 影をひきては蜻蛉のゆく
山と水 0962
S 8. 9.18
赤蜻蛉
あきのよの ほしともみゆるそのひとみ わがめのそこにきえやらぬかも
秋の夜の 星とも見ゆるその瞳 わが眼の底に消えやらぬかも
山と水 0397
S 6.12.23
彼 女
若き日の頃
あきのよを ふみにしたしむめをみだす がのにくしもとはたきたりけり
秋の夜を 書にしたしむ眼を乱す 蛾のにくしもとはたきたりけり
山と水 0206
S 6.**.**
あきはぎの こむらのまえにたたずめば のかぜひややにわれをふきすぐ
秋萩の 小むらの前にたたづめば 野風ひややに吾をふきすぐ
山と水 0586
S 7.10.12
秋 草
あきらめし いのちもたやすくいかすなり かみのたまいしいやしのわざもて
諦めし 生命も容易く生かすなり 神の賜ひし医しの業もて
御讃歌集
(改)218
いやしのわざ
医しの業
あきらめし ひとのよはいをひきのばす わがかむわざぞよにためしなき
諦めし 人の齢をひき延ばす 我が神業ぞ世に例しなき
地上天国20
S26. 1.25
 
あきらめし ひとのよわいをひきのばす わがかむわざぞよにためしなき
諦めし 人の齢をひきのばす 我神業ぞ世に例しなき
御讃歌集
(改)219
いやしのわざ
医しの業
あくがれの ちじょうてんごくいまはしも あたみのおかにたつぞうれしき
あくがれの 地上天国今はしも 熱海の丘に立つぞ嬉しき
祭典時御歌
S28.12.23
御聖誕祭
御歌12
あくがれの ちじょうてんごくいまはしも あたみのおかにたつぞうれしき
あくがれの 地上天国今はしも 熱海の丘に立つぞ嬉しき
地上天国56
S29. 1.25
御生誕祭
御詠
あくたろう いつのまにやらたたきしか ひがきののあおおちばかな
悪太郎 いつの間にやら叩きしか 檜垣の下の青落葉かな
山と水 0365
S 6.11.10
落 葉
あくのぶんか ぜんのぶんかにふりかえる ちからぞめしやのちからなりけり
悪の文化 善の文化にふりかへる 力ぞメシヤの力なりけり
地上天国28
S26. 9.25
神と吾
あくのよは はやすぎにけりぜんのよは めにみえねどもうまれつつあるも
悪の世は 早過ぎにけり善の世は 眼に見えねども生れつつあるも
「栄光」168
S27. 8. 6
 
あくのよは ほろびてぜんのよとなれば ひとはひとたるものとなりなん
悪の世は 滅びて善の世となれば 人は人たるものとなりなむ
岡田茂吉全集
S26. 1. 1
新年御歌
04
あくのよは ほろびてぜんのよとなれば ひとはひとたるものとなりなん
悪の世は 滅びて善の世となれば 人は人たるものとなりなむ
光宝会資料
S26. 1. 1
新年御歌
03
あくのよを ぜんにきりかえよをすくう めしやのわざぞとうとかりける
悪の世を 善に切換え世を救ふ メシヤの業ぞ尊とかりける
地上天国40
S27. 9.25
 
あくはほろび ぜんはさかえるまったきの みよたてんとてわれはいそしむ
悪は滅び 善は栄へる完きの 御代樹てむとて吾は励しむ
地上天国23
S26. 4.25
 
あくはほろび ぜんはさかゆるあくがれの ただしきみよはあれなんとすも
悪は滅び 善は栄ゆるあくがれの 正しき御代は生れなんとすも
明麿近詠集
S17.1223
129
還暦の歌
あくまでもと こころくだきてこのわれに つかうるひとのあるよたのもしき
あくまでもと 心砕きてこの吾に 仕ふる人のある世たのもしき
山と水 1113
S 9. 5.16
この頃
あけがらす なくねにみればそらあかく そめてかがようあさひこのかげ
明烏 啼く音に見れば空紅く 染めてかがよう朝日子の光
御讃歌集
(初版)240
あさあけ
朝 明
あけがらす なくねにみればそらあかく そめてかがようあさひこのかげ
明烏 啼く音に見れば空紅く 染めて輝よふ朝日子の光
御讃歌集
(改)031
れいめい
黎 明
あこがれて かみながたちのまちのぞむ みろくはやがてげしょうしますらむ
憧がれて 僧侶たちの待ち望む 彌勒はやがて下生しますらむ
御讃歌集
(初版)078
えんまんぐそく
圓満具足
あこがれの いたこでじまにふねつけて ものめずらしくいえいえをみぬ
あこがれの 潮来出島に船着けて 物珍らしく家いえを見ぬ
山と水 0089
S 6. 7. 1
水郷めぐり
あこがれの もといせにきてかみつよの かしこきことのおもいづるかも
あこがれの 元伊勢に来て上つ代の 畏き事の思いづるかも
明麿近詠集
S16. 5.23
094元伊勢に詣でて
あさがおに むかうわれのみいまありて このあめつちのひそかなるかも
朝顔に むかう吾のみ今ありて この天地のひそかなるかも
山と水 0892
S 8. 7.20
朝 顔
あさがおの はなのうえはうにいづるを ゆびもてつめばあおきかのする
朝顔の 花の上はう新蔓を 指もてつめば青き香のする
山と水 0890
S 8. 7.20
朝 顔
あさぎりに ひびかいやおやのにぐるまの きしりはみみにしばしのこれり
朝霧に ひびかい八百屋の荷車の きしりは耳に少時のこれり
山と水 0316
S 6.10.20
武蔵野
の秋
あさぎりの はれゆくままにおちこちの うみもみえそめやまもうかみぬ
朝霧の はれゆくままに遠近の 海も見え初め山も浮みぬ
山と水 0039
S 6. 6.15
安房
歌紀行
あさけれど はるはみえけりこみぞがわ みずのせせらぎかそかながらも
浅けれど 春は見えけり小溝川 水のせせらぎかそかながらも
明麿近詠集
S11. 2.13
006春の訪れ
あさこもの みだれたるよをすくうこそ わがちからよりほかなしとおもうも
麻菰の 乱れたる世を救ふこそ 我力より外なしと思ふも
S27.12.23 御聖誕祭
御歌04
あさこもの みだれたるよをすくうこそ わがちからよりほかなしとおもうも
麻菰の 乱れたる世を救ふこそ 我力より外なしと思ふも
地上天国44
S28. 1.25
御聖誕祭
御詠
あさざめの ふすまのぬくきふれごこち したしまれぬるはるとなりけり
朝ざめの 衾のぬくきふれ心地 したしまれぬる春となりけり
山と水 1052
S 9. 2. 6
あさじめり このまをゆけばふむごとに しもおくおちばかさこそとなる
朝じめり 木の間を行けば踏む毎に 霜おく落葉かさこそとなる
山と水 0358
S 6.11.10
落 葉
あさつゆに そでぬらしつつはぎのにわ ひさにさまよいさまよいにける
朝露に 袖ぬらしつつ萩の庭 久にさまよいさまよいにける
山と水 0940
S 8. 8.21
あさつゆの しっとりとしてしずかなる みちおともなくくるまはしりつ
朝露の しつとりとして静かなる 道音もなく車走りつ
地上天国48
S28. 5.25
嵯峨紀行
03
あさなぎの うみべにたてばよべあれし なごりのもくずちらばりており
朝凪の 海辺に佇てば昨夜荒れし 名残の藻屑ちらばりてをり
山と水 0171
S 6. 8.15
あさなさな いろとりどりにあさがおの さくをしみればなつをわすれぬ
朝なさな 色とりどりに朝顔の 咲くをしみれば夏を忘れぬ
地上天国6号
S24. 7.20
 
あさなさを いろとりどりにあさがおの さくをしみればなつをわすれぬ
朝なさを 色とりどりに朝顔の 咲くをしみれば夏を忘れぬ
明麿近詠集
S24. 5.**
407
※朝なさな=朝な朝な、毎朝    
あさひちじ さんにんのともひきつれて いえいでにけりにしにむかいて
朝七時 三人の供を引連れて 家出でにけり西に向ひて
地上天国48
S28. 5.25
嵯峨紀行
01
あさまだき うみもやふかしみあぐれば ますとにかかるみかづきのかげ
朝まだき 海靄ふかし見上ぐれば マストにかかる三ケ月のかげ
山と水 0851
S 8. 5.20
朝 月
あさまだき きりふみわけながらゆくにわべ めにあざやかなやまゆりのはな
朝まだき 霧踏み分け乍らゆく庭辺 目に鮮やかな山百合の花
地上天国51
S28. 8.25
箱根の夏
28
あさまだき しらゆきつもりみちゆけば こいぬよこぎりひたはしりゆく
朝まだき 白雪つもる路ゆけば 小犬横ぎりひた走りゆく
山と水 0408
S 6.12.25
あさまだき つゆもしとどのにわくさを ふみつさすらううつろごころに
朝まだき 露もしとどの庭草を 踏みつさすらふ空ろ心に
地上天国48
S28. 5.25
嵯峨紀行
17
あさまだき とうげくだればうみちかき むらのいえいえけむりたつなり
朝まだき 峠下れば海ちかき 村の家々けむり立つなり
明麿近詠集
S16. 1. 1
074
あさまだき とこはなるればまどあかり うすらつめたくきょうもあめらし
朝まだき 床はなるれば窓明り うすら冷く今日も雨らし
山と水 0983
S 8.10.10
冬近し
あさまだき のべぬいながらじどうしゃは ふもとのちゃやへはやつきにけり
朝まだき 野辺ぬいながら自動車は 麓の茶屋へはや着きにけり
山と水 0029
S 6. 6.15
安房
歌紀行
あさまだき まどをあくればきょうもまた むせぶがごとくさみだれのふる
朝まだき 窓を開くれば今日もまた むせぶが如く五月雨の降る
山と水 0072
S 6. 7. 1
梅 雨
※朝まだき=夜の明けきらないころ。    
あさみどり あたみをかこむやまやまの きぎにすきみゆはるのうみのも
浅みどり 熱海を囲む山々の 木々に透き見ゆ春の海の面
地上天国 59
S29. 6.15
熱海の春
あさみどり つつむはこねのやわらかき やまはだおとめのにおいすらしも
浅緑 包む箱根のやはらかき 山肌乙女の匂ひすらしも
地上天国51
S28. 8.25
箱根の夏
05
あさやけの そらをうずめてわがにわの さくらはいましさきさかりおり
朝やけの 空をうづめて吾庭の 桜は今し咲き盛りをり
明麿近詠集
S17. 4.10
116
立 春
あじさいの かれえだくぐりつほおじろの ちにかげおとしうつりゆくかも
あぢさゐの 枯枝くぐりつ頬白の 地にかげおとしうつりゆくかも
山と水 0922
S 8. 8.20
小春日
あしのまを とびかうほたるのかわかぜに ふかれふかれつみえずなりける
蘆の間を 飛び交ふ蛍の川風に ふかれふかれつ見えずなりける
山と水 0137
S 6. 8. 6
あしのまを ほたるびひとつすぎゆきて みるまにはしのかなたにきえける
蘆の間を 蛍火一つすぎゆきて 見る間に橋の彼方に消えける
山と水 0138
S 6. 8. 6
あしびきの あおがきやまのたたなはる なかにたてけるかんざんていかな
足曳の 青垣山の畳なはる 中に建てける観山亭かな
明麿近詠集
S22. 9.15
314
観山亭
あしびきの はこねのやまのえにひろく はなのてんごくわれつくりけり
足曳の 箱根の山の上に広く 花の天国吾造りけり
明麿近詠集
S24. 8.18
453
神仙郷
あしびきの はこねのやまのながめよき ところえらみてさやかなやたてぬ
足曳の 箱根の山の眺めよき 所えらみて小やかな家建てぬ
明麿近詠集
S23. 9.15
361
石楽園
あしびきの やまじのかげにささやかな なしらぬはなにもこころひかるる
足曳の 山路の蔭に小やかな 名知らぬ花にも心ひかるる
明麿近詠集
S24. 5.18
437
神の仕組
あしびきの やまぢのやみをかきわけて ちょうちんのひをたよりにのぼりぬ
足曳の 山路の闇をかきわけて 提灯の灯をたよりに登りぬ
山と水 0036
S 6. 6.15
安房
歌紀行
あしびきの やまのおのえのみまつりは このよながらのてんごくのさま
足曳の 山の尾の上の御祭は 此世ながらの天国の状
S26. 9.23 秋季大祭
御歌04
※足曳の=「山」にかかる枕詞    
あしゅらになって おもいきりあばれてみようか それもつまらない
阿修羅になつて 思ひ切りあばれてみようか それもつまらない
山と水 0511
S 7. 3. 1
自分の今
あしよわき ひとはいのこりにじゅうよの ひとをひきつれやまにむかいぬ
足弱き 人は居残り二十余の 人をひきつれ山に向ひぬ
山と水 0035
S 6. 6.15
安房
歌紀行
あずさゆみ はるあさけれどしらうめの ありどたずねてきょうもさすらう
梓弓 春浅けれど白梅の 在り処訪ねて今日も彷ふ
明麿近詠集
S21. 2.21
210
閑 日
あずさゆみ はるたちそむるきょうはしも よにもめでたきひとなりぬらん
梓弓 春立ち初むる今日はしも 世にも芽出度き日となりぬらむ
明麿近詠集
S21. 2. 5
174
立 春
あずさゆみ はるたちそむることしはも ただならぬよのせまりきぬらし
梓弓 春立ち初むる今年はも ただならぬ世の迫り来ぬらし
明麿近詠集
S19. 2. 5
157
立春其他
あずさゆみ はるたちそめてこのはなの かおりはよもににおいぬるらん
梓弓 春立ち初めて兄の花の 香りは四方に匂ひぬるらむ
御讃歌集
(改)169
てんちかいめい
天地開明
あずさゆみ はるたちそめてこのはなの かおりはよものくにににほわむ
梓弓 春立ち初めて兄の花の 香は四方の国に匂わむ
御讃歌集
121
こんごうたいぞう
金剛胎蔵
あずさゆみ はるたつきょうのうれしさよ まことのひとたちつどうこのよい
梓弓 春立つ今日の嬉しさよ 誠の人達つどふ此宵
明麿近詠集
S24. 2. 4
379
立 春
あずさゆみ はるたつきょうのうれしさよ まことのひとたちつどうこのよい
梓弓 春立つ今日のうれしさよ 誠の人たち集ふこの宵
御光話録4
S24. 2. 4
立春の
御歌
あずさゆみ はるたつきょうのうれしさよ まことのひとたちつどうこのよい
梓弓 春立つ今日の嬉しさよ 誠の人達つどふ此宵
地上天国 3
S24. 4.20
立春御歌

※ 梓弓、「引く」「春(張る)」の枕詞

   
あすふぁるとの つじにおちばのうずまいて こがらしのなかいぬはしりゆく
アスファルトの 辻に落葉のうづまいて 木がらしの中犬走りゆく
山と水 0359
S 6.11.10
落 葉
あぜにたち ひどくになえしあきのたを なみだにみつむるあわれたびとら
畦に佇ち 肥毒に萎えし秋の田を 涙に見つむる哀れ田人等
S28. 9.23 秋季大祭
御歌11
あぜにたち ひどくになえしあきのたを なみだにみつむるあわれたびとら
畦に佇ち 肥毒に萎えし秋の田を 涙に見つむる哀れ田人等
地上天国53
S28.10.25
秋季大祭
御詠
あぜにたてば ふゆたはさみしはくげつの ひかりほのかにみずにうつれる
畔に立てば 冬田はさみし白月の 光ほのかに水にうつれる
山と水 1023
S 8.11.18
冬静か
あせややに にじまいにけるこだちもる かぜせにうけてめにあおたみつ
汗ややに にじまひにける木立もる 風背にうけて目に青田見つ
山と水 1118
S 9. 6. 1
あだぐもは とうさりゆきてひさかたの そらにかがようはつひのひかり
仇雲は 遠去りゆきて久方の 空にかがやふ初日の光
S28. 1. 1 新年御歌03
あだぐもは とうさりゆきてひさかたの そらにかがようはつひのひかり
仇雲は 遠去りゆきて久方の 空にかがやう初日の光り
地上天国45
S28. 2.25
新年御詠
あだぐもは とおのきにけりひさかたの みそらにてらうおおきひのかげ
仇雲は 遠退きにけり久方の 御空に照らふ大き日の光
御讃歌集
(改)024
こうみょうせかい
光明世界
あだぐもは とおのきにけりひさかたの みそらにてれるおおきひのかげ
仇雲は 遠退きにけり久方の 御空に照れる大き日の光
御讃歌集
241
あさあけ
朝 明
あたたかき へやにあんきょしふとみたる はりどのそとをひじゃのめのすぐ
暖かき 部屋に安居しふと見たる 玻璃戸の外を緋蛇の目のすぐ
※玻璃戸=ガラス戸
山と水 0407
S 6.12.25
あだのために いのりしせいじゃのだいひなる こころのおくをしのびてもみつ
仇の為に 祈りし聖者の大悲なる 心の奥を偲びてもみつ
山と水 0214
S 6. 9.16
或人達へ
あたまには しもいただけどもゆるひの おもいをつつむわれにぞありける
頭には 霜いただけど燃ゆる火の 想ひを包む吾にぞありける
山と水 0062
S 6. 7. 1

(仮想歌)
あたまわるき ひとのみおおきよのさまよ ぎかいみるごとつくづくおもうも
頭悪き 人のみ多き世のさまよ 議会見る毎つくづく思ふも
地上天国39
S27. 8.25
 
あたみなる おおのやのやどのよんかいの おばしまにたいへいようをひさにながめぬ
熱海なる 大野屋の宿の四階の おばしまに太平洋を久に眺めぬ
明麿近詠集
S16.10.**
104箱根熱海紀行
あたみほど うるわしきちはあらざらめ かみはまえつにそなえしなるらめ
熱海程 美はしき地はあらざらめ 神は前つに備へしなるらめ
御讃歌集
(改)367
あたみ
熱 海
あたらしき うましのみよはあれむとし いまこのくにはなやみのなかなる
新しき 美しの御代は生れむとし 今斯国は悩みの中なる
御讃歌集
283
れいほう
霊 峰
あたらしき うるわしのみよはあれんとし よはじんつうのなやみのなかなる
新しき 美はしの御代は生れんとし 世は陣痛の悩みの中なる
光宝会資料 S25. 3.** 光宝会大祭
御歌16
あたらしき うるわしのみよはあれんとし よはじんつうのなやみのなかなる
新しき 美はしの御代は生れんとし 世は陣痛の悩みの中なる
救世58号16 S25. 4.15 天国大教会
春の大祭
あたらしき かみのやかたのはつまつり よろこびつどうはるのあかるさ
新しき 神の館の初祭 喜び集ふ春の明るさ
S26. 3.18 春季大祭
御歌01
あたらしき かみのやかたのはつまつり よろこびつどうはるのあかるさ
新しき 神の館の初祭 喜び集ふ春の明るさ
地上天国23
S26. 4.25
春季大祭を寿がれた御歌
あたらしき ころもきぶくれこどもらは ひにあたるえんにはしゃぎいるなり
新しき 衣に着ぶくれ子供らは 日あたる縁にはしやぎゐるなり
山と水 1036
S 9. 1. 5
初 春
あたらしき ころもをまとうふるびとの いかにさわなるぶんめいのよや
新しき 衣を纏う旧人の 如何に沢なる文明の世や
「栄光」243
S29. 1.13
 
あたらしき しょさいのいすにこしおろし かすめるはるのゆのまちながむる
新しき 書斎の椅子に腰下し 霞める春の湯の町眺むる
地上天国 59
S29. 6.15
熱海の春
あたらしき ぶんめいしらすわがふみは しんりをもじもてときしものなる
新しき 文明知らす我文は 真理を文字もて解きしものなる
地上天国26
S26. 7.25
 
あたらしき へいわにほんをうちたつる ちからにこそはまことなりけり
新しき 平和日本をうち樹つる 力にこそは誠なりけり
明麿近詠集
S22. 1.19
307
あたらしき みどりはあめにさえかえり ぬれはゆるなりたにのなだりに
新しき 緑は雨に冴えかえり 濡れ映ゆるなり渓のなだりに
山と水 1188
S10. 3.11
雨 後
あたらしき ようしきのへいのよきいえに おもはじらいつそとのぞきけり
新しき 様式の塀のよき家に おもはじらいつそと覗きけり
山と水 0523
S 7. 3.10
さまよう
あたらしき よぞうまんとしくになやみ ひとはあえぎてつくるをしらず
新しき 世ぞ生まんとし国悩み 人は喘ぎて尽くるを知らず
明麿近詠集
S15.12.23
053
あたらしき よはあたらしきつちのうえに うちたてらるべきものにありなん
新しき 世は新しき土の上に 打樹てらるべきものにありなむ
明麿近詠集
S22. 1. 8
296
新世界
あたらしく とういすかいていくたびも かけてみたりきこどものごとく
新しく 藤椅子購いていくたびも 掛けてみたりき子供のごとく
山と水 1226
S10. 6.15
身辺詠(二)
あちこちを こきうるみせにものとれば ひとつひとつがほこりまみれる
あちこちを 古器売る店に物とれば 一つ一つが埃まみれる
山と水 0482
S 7. 2.10
塵 埃
あでやかな よそおいこらしわがまえに かのじょはありぬわれうつろなり
あでやかな 粧こらしわが前に 彼女はありぬ吾空ろなり
山と水 0395
S 6.12.23
彼女
若き日の頃
あなあやう あやめもわかぬやみのよを さまよいまようこひつじのむれ
あな危ふ あやめも分かぬ闇の世を さまよひ迷う仔羊の群
地上天国54
S28.11.25
命の糧
あなあやう ふんかさんじょうにおかれたる にじゅういくおくのじんるいおもえば
あな危ふ 噴火山上に置かれたる 二十幾億の人類思へば
地上天国18
S25.11.25
 
あなあわれ あすをもしらぬいのちもて よこしまごとにふけるひとびと
あな哀れ 明日をも知らぬ命もて 邪事に耽る人々
祭典時御歌
S29. 2. 4
立春祭
御詠 14
あなあわれ あすをもしらぬいのちもて よこしまごとにふけるひとびと
あな哀れ 明日をも知らぬ命もて 邪事に耽る人々
地上天国 58
S29. 3.25
立春祭
御詠
あなうれし かみのみひかりてりはえて さんぜんせかいのやみぞきえなん
あな嬉し 神の御光照り映えて 三千世界の闇ぞ消えなむ
S26. 6.15 日光殿落成記念祭09
あなうれし したついわねにみやばしら ふとしきたててみかみむかえん
あな嬉し 下津磐根に宮柱 太敷建てて御神迎えぬ
明麿近詠集
S23. 5.**
352
早雲寮初祭
あなうれし のぞみをたちしよにしあれど かんのんしりてゆのぞみめばえぬ
あな嬉し 望みを絶ちし世にしあれど 観音知りてゆ希望み芽生えぬ
御讃歌集
180
かんのんりき
観音力
あなうれし まちにまちけるてんごくは はやちのれいかいにうちたてにける
あな嬉し 待ちに待ちける天国は はや地の霊界に打樹てにける
「栄光」186
S27.12.10
 
あなかなし くすりちょうどくみにいれて とうときいのちちぢめるひとびと
あな悲し 薬てふ毒身に入れて 尊き命縮める人々
「栄光」215
S28. 7. 1
 
あなとうと てんよりくだるきりすとを いわうはれるやのこえぞいさまし
あな尊と 天より降るキリストを 祝ふハレルヤの声ぞいさまし
明麿近詠集
S24. 2.**
391
救主降臨
あなとうと てんよりくだるきりすとを いわうはれるやのこえぞうれしき
あな尊と 天より降るキリストを 祝ふハレルヤの声ぞ嬉しき
御光話録7
S24. 3. 6
 
あなとうと てんよりくだるきりすとを いわうはれるやのこえぞうれしき
あな尊と 天より降るキリストを 祝ふハレルヤの声ぞうれしき
地上天国 4
S24. 3. 6
五六七教会
春季大祭
あなもりの とりいあかきもはろらかな そらにはぎんよくゆうゆうすべるも
穴守の 鳥居赤きもはろらかな 空には銀翼悠ゆうすべるも
山と水 0725
S 8.**.**
蒲 田 新東京を詠む
あまかけり くにかけりこんごうの みちからふるういずのめきんりゅう
天翔り 国馳り金剛の 御力揮ふ伊都能売金龍
御讃歌集
(改)013
伊都能売神
あまかけり くにかけりつつためしなき みちからふるわむきんりゅうじんはも
天翔り 国馳けりつつ例しなき 御力揮わむ金龍神はも
御讃歌集
045
きんりゅうじん
金龍神
あまぐもを きづかいつつもうかららと はなみてまわりたらうこのよい
雨雲を きづかいつつもうかららと 花みてまわり足らう此宵
山と水 1084 S 9. 3. 2 夜 桜
あまたある おしえをすくうおしえこそ めしやののらすおしえなりけり
数多ある 教を救ふ教こそ メシヤの宣らす教なりけり
御讃歌集
(改)127
メシヤ
あまたある おしえをすくうおしえこそ めしやのふるうちからなりけり
数多ある 教を救ふ教こそ メシヤの揮ふ力なりけり
地上天国17
S25.10.15
 
あまつひの かみにゆかりのありぬらん なもひんがしのひのもとのてら
天津日の 神にゆかりのありぬらむ 名もひむがしの日の本の寺
山と水 0027
S 6. 6.15
乾坤山
あまてらす くにやすかれときょうはしも いせのみみやにいのりけるかな
天照す 国安かれと今日はしも 伊勢の神宮に祈りけるかな
明麿近詠集
S16. 5.23
093元伊勢に詣でて
あまてらす つきのひかりもひのかげも すのおおかみのおんめなるらん
天照す 月の光も日の光も 主の大神の御眼なるらむ
御讃歌集
049
かみのみひかり
神の御光
あまのがわ ちぎりもあさきなつのよわ はやかささぎのなくこえかなしき
天の川 契りも浅き夏の夜半 はや鵲の啼く声かなしき
山と水 0196
S 6. 8.20
七  夕
あめがした いきとしいけるものみなの えらぎよろこぶてんごくつくらん
天ケ下 生きとし生けるものみなの 歓ぎ喜ぶ天国造らむ
地上天国26
S26. 7.25
 
あめがした いたつきもなくいさかいも きえてゆたけきよぞきつるなり
天が下 病きもなく争ひも 消えてゆたけき世ぞ来つるなり
明麿近詠集
S23. 5.**
359
早雲寮初祭
あめがした おさまるよのさまめにうかめ ときまつわれのたのしかりける
天ケ下 治まる世の状眼にうかめ 時待つ吾の楽しかりける
明麿近詠集S21. 3.18 278
和光同塵
あめがした このどのうえにやむひとの なきよつくらんわがねがいかも
天ケ下 此土の上に病む人の なき世造らんわが願ひかも
明麿近詠集
S18. 2. 5
144
立 春
あめがした なだたるはこねのくものえに びのでんどうはかがやきそめけり
天ケ下 名だたる箱根の雲の上に 美の殿堂は輝き初めけり
「栄光」166
S27. 7.23
 
あめがした みなはらからとおもうなり わがひのもとのやまとごころは
天ケ下 悉同胞と思うなり わが日の本の大和心は
明麿近詠集
S21. 3. 3
239
真の大和魂
あめがした むげのひかりをまくばりつ てんりんぼさつはしゅじょうすくわむ
天ヶ下 無碍の光を間配りつ 転輪菩薩は衆生救わむ
御讃歌集
230
よるのおわり
夜の終り
あめかぜを いとわずあせのかいもなく みわたすかぎりたのもかれにき
雨風を いとはず汗の甲斐もなく 見渡すかぎり田の面枯れにき
S28. 9.23 秋季大祭御歌09
あめかぜを いとわずあせのかいもなく みわたすかぎりたのもかれにき
雨風を いとはず汗の甲斐もなく 見渡すかぎり田の面枯れにき
地上天国53
S28.10.25
秋季大祭
御詠
あめつちと むだはてもなくさかゆるは かんのんぎょうのみちにぞありける
天地と むだ果もなく栄ゆるは 観音行の道にぞありける
明麿近詠集
S11. 5.**
034
美しき此世
あめつちに はじぬあかるきたのしみを たのしむひとこそしあわせびとなる
天地に 恥じぬ明るき楽しみを たのしむ人こそ倖せ人なる
明麿近詠集
S11. 5.**
024
美しき此世
あめつちの まことのみちをまもるより ほかにすべなしつみおおきみの
天地の 真の道を守るより 外に術なし罪多き身の
御讃歌集
220
だいしんぱん
大審判
あめつちの まことのみちをまもるより ほかにすべなしひとのこのよは
天地の 誠の道を守るより 外に術なし人の此世は
御讃歌集
(改)151
よにしょして
世に処して
あめつちの もものうごきのくるいなきは かんのんぎょうのかがみなりけり
天地の 諸の動きの狂いなきは 観音行の鏡なりけり
御讃歌集
138
かんのんぎょう
観音行
あめつちの もものじっそうめにうつり まよいのくものはるるうれしさ
天地の 百の実相眼にうつり 迷いの雲の晴るるうれしさ
御讃歌集
035
てんちかいめい
天地開明
あめつちを ひとめぐりしてつきはいま あらたなひかりをはなちそめける
天地を ひとめぐりして月は今 新たな光を放ち初めける
山と水 0189
S 6. 8.10
更 生
あめのひの にわみつあればあじさいの はなのしずくはむらさきにおつ
雨の日の 庭見つあれば紫陽花の 花の雫はむらさきにおつ
山と水 0905
S 8. 7.20
白 雨
あめのひは やまもこだちもこくうすく ひねもすうつるさまのうれしき
雨の日は 山も木立も濃く淡く ひねもすうつる様のうれしき
地上天国51
S28. 8.25
箱根の夏
25
あめはれて つゆもしとどのたかむらの したかげあおくこけのはなさく
雨はれて 露もしとどの篁の 下かげ青く苔の花咲く
山と水 0001
S 6. 5.18
春すぎぬ
あめはれて つよびにしいのなみきより うらうらそらにみずけむりたてる
雨はれて 強陽に椎の並木より うらうら空に水けむりたてる
山と水 0535
S 7. 3.16
春はゆく
あめやみて くもまをのぞくひのかげに きぎのぬれはのひかりまばゆき
雨やみて 雲間を覗く陽の光に 木ぎの濡葉の光まばゆき
山と水 0078
S 6. 7. 1
梅  雨
あめりかを すくうとうときかみのくい いよようたれぬらふのみやこへ
アメリカを 救う尊き神の杭 いよよ打たれぬ羅府の都へ
※羅府=ロサンゼルス
地上天国52
S28. 9.25
 
あめりかを すくわんとしてわれはまず ハワイのしまにあしかけにける
アメリカを 救わんとして吾は先ず 布哇の島に足掛けにける
「栄光」241
S29. 1. 1
ハワイ本部
御生誕祭
あもりにし みろくにおわすかむみたま いつきまつりぬきょうのよきひに
天降りにし 弥勒に在す神御霊 斎き奉りぬ今日の吉き日に
明麿近詠集
S23. 5.**
357
早雲寮初祭
あやうきは まがのとりこになりながら いまだめざめぬひとのゆくすえ
危きは 曲の俘虜になりながら 未だ目覚めぬ人の行末
御讃歌集
259
かくせい
覚醒
あやうきは まがのとりこになりながら いまだめざめぬひとのゆくすえ
危ふきは 曲の俘虜になり乍ら 未だ目醒めぬ人の行末
御讃歌集
(改)189
やみのよ
闇〔暗〕の世
あやうげに かかるいわまにもみじもえ たきのしぶきにぬれかがよえる
危げに かかる岩間に紅葉もえ 滝のしぶきに濡れかがよえる
山と水
S 6.10.18
0288
日光の秋
あやまれる いがくのわざわいとくとても きくらげなるやつうぜぬながみみ
誤れる 医学の禍ひ説くとても 木耳なるや通ぜぬ汝が耳
地上天国50
S28. 7.25
 
あやまれる いやしのすべにむらきもの いのちちじむるあわれよびとよ
誤れる 医しの術に村肝の 生命縮むるあはれ世人よ
※村肝の=「心」にかかる枕詞。この場合「生命」にかかる。村は群で多いの意味。
明麿近詠集
S18. 2. 5
147
立 春
あやまれる かがくがつくりしもろもろを たてなおすこそめしやのわざなる
誤れる 科学が作りし諸々を 立直すこそメシヤの業なる
「栄光」236
S28.11.25
 
あやまれる しそうをうめるははのなは むしんのにじなりこころせよかし
誤れる 思想を生める母の名は 無神の二字なり心せよかし
地上天国36
S27. 5.25
 
あやまれる ぶんめいすくうちからこそ めしやのかみのほかにあらじな
誤れる 文明救う力こそ メシヤの神の外にあらじな
「栄光」230
S28.10.14
 
あやまれる ぶんめいただしやまいなく ひんなくいさかいなきよつくらん
誤れる 文明匡し病なく 貧なく争いなき世造らむ
「栄光」235
S28.11.18
 
あやまれる ぶんめいをしんのぶんめいと おもうめしいの まなこさめざらめや
誤れる 文明を真の文明と 思ふ盲の眼醒めざらめや
詩歌集
S26. 1. 1
全集未収録
新年御歌09
あやまれる ぶんめいをしんのぶんめいと おもうめしいのまなこさまさん
誤れる 文明を真の文明と 思う盲の眼醒まさむ
御讃歌集
(改)417
ぐうかん
偶 感
あやまれる みちやこころにきづかずば やがてほろびむかみのさばきに
誤れる 道や心に気付かずば やがて滅びむ神の審判に
御讃歌集
257
かくせい
覚 醒
あやまれる みちやこころにきづかずば やがてほろびんかみのさばきに
誤れる 道や心に気付かずば やがて滅びむ神の裁きに
御讃歌集
(改)188
やみのよ
闇〔暗〕の世
あやまれる よのことごとをこうみょうに てらしてただしくきためんとすも
誤れる 世の悉を光明に 照らして正しくきためんとすも
光宝会資料
S25. 1. 1
新年御歌
祭典時36
あやまれる よのことごとをこうみょうに てらしてただしくきためんとすも
誤れる 世の悉を光明に 照して正しく鞫めんとすも
地上天国13
S24.12.21
大浄化
あやまれる りくつをしんじあやまらぬ りくつをしんぜぬめしいのよなるも
誤れる 理屈を信じ誤らぬ 理屈を信ぜぬ盲の世なるも
地上天国55
S28.12.25
全集未収録
あらかわに かかるながはしからからと だいこんしろきくるまゆくなり
荒川に 架かる長橋からからと 大根白き車往くなり
山と水 0722
S 8.**.**
荒 川
新東京を詠む
あらしふく しおのやしおぢこえにきつ ひがんみゆるぞたのしかりける
嵐吹く 潮の八潮路越えに来つ 彼岸みゆるぞ楽しかりける
明麿近詠集
S15.12.23
067
あらしふく よをよそにしてふうげつを ともとしわれはしずかにいきなん
嵐吹く 世を他所にして風月を 友とし我は閑かに生きなん
明麿近詠集
S16. 1.22
087
あらそいや すとのかいけついとやすし まことごころにかたりあいなば
争や ストの解決もいと易し 誠心に語り合いなば
明麿近詠集
S22. 1.19
306
あらそいを はじとおもわぬこころもつ ひとこそいやしきひとにありける
争ひを 恥と思はぬ心もつ 人こそ卑しき人にありける
御讃歌集
(改)324
かいしん
戒心
あらたまの としのはじめのきょうはしも さらつのやかたにはつのみまつり
新玉の 年の初めの今日はしも 新つの舘に初の御祭
光宝会資料
S26. 1. 1
新年御歌01
あらたまの としのはじめのきょうはしも さらつのやかたにはつのみまつり
新玉の 年の初めの今日はしも 新つの館に初の御祭
岡田茂吉全集
S26. 1. 1
新年御歌01
あらたまの としをむかえておもうかな かみのしぐみのいとたえなるを
新玉の 年を迎えて思うかな 神の仕組のいと妙なるを
明麿近詠集
S23. 1. 1
325
新 年
あらたまの としをむかえておもうかな こぞにくらべてきょうのあかるさ
新玉の 年を迎えて思ふかな 去年に比べて今日の明るさ
祭典時御歌
S29. 1. 1
新年御詠 01
あらたまの としをむかえておもうかな こぞにくらべてきょうのあかるさ
新玉の 年を迎えて思うかな 去年に比べて今日の明るさ
地上天国 57
S29. 2.25
新年御詠
あらたまの としをむかえてことほがん かみのしぐみのひらくきざしに
新玉の 年を迎えて祝がむ 神の仕組の開くきざしに
光43号
S25. 1. 1
新年随詠
あらたまの としをむかえてことほがん かみのしぐみのひらくきざしに
新玉の 年を迎へて祝がむ 神の仕組の開くきざしに
光宝会資料
S25. 1. 1
新年御歌
祭典時03
あらたまの としをむかえてことほがん かみのしぐみのひらくきざしに
新玉の 年を迎えて祝がむ 神の仕組の開くきざしに
地上天国13
S24.12.21
大浄化
あらたまの としをむかえてみもたまも いとすがしけれかみにあるみは
新玉の 年を迎へて身も魂も いと清しけれ神に在る身は
明麿近詠集
S23. 1. 1
323
新 年
あらたまの としをむかえてみもたまも きよきかりけりかみとあるみは
あらたまの 年を迎へて身も魂も 清きかりけり神とある身は
御光話録(補)
S23. 1. 1
 
あらたまの としをむかえてめでたけれ そらはれわたるきょうのはつひに
新玉の 年を迎へて目出た〔芽出度〕けれ 空晴れ亘る今日の初日に
新年御歌
S28. 1. 1
 
あらたまの としをむかえてめでたけれ そらはれわたるきょうのはつひに
新玉の 年を迎へて芽出度けれ 空晴れ亘る今日の初日に
地上天国45
S28. 2.25
新年御詠
※新玉の=語義未詳。「年」「月」「日」「春」などにかかる。    
ありがたき ものはかがくなりおそろしき ものもかがくなりこころせよゆめ
有難き ものは科学なり恐ろしき ものも科学なり心せよゆめ
「栄光」233
S28.11. 4
 
ありがたし ああありがたしすくわれて わがいえぬちはこのよのてんごく
有難し 嗚呼〔噫〕有難し救はれて 我家ぬちは此世の天国
御讃歌集
(改)348
安心立命
ありがたし ああありがたしとこやみの うつしよいよよあけそめにけん
有難し 嗚呼有難し常暗の 現世いよよ明け初めにけん
S26. 6.15 日光殿落成記念祭04
ありがたし ああありがたしみすがたを うちあおぐごとこころなごむも
有難し ああ有難し御姿を 打仰ぐ毎心和むも
御讃歌集
155
ぼさつぎょう
菩薩行
ありがたし ああありがたしゆくてには こうみょうかがやくみちみゆるなり
有難し 嗚呼〔噫〕有難し行手には 光明輝く道見ゆるなり
御讃歌集
(改)110
いつきまつりて
斎き奉りて
ありやかに おわしますかみみえぬこそ こころのめしいにあればなろけり
ありやかに 在します神見へぬこそ 心の盲にあればなりけり
地上天国36
S27. 5.25
全集未収録
ありやかに わがめにうつるかむわざの ひにいちじるくなるぞうれしき
ありやかに 我眼に映る神業の 日にいちぢるくなるぞ嬉しき
S26. 9.23 秋季大祭
御歌18
ありやなしの かぜにふるえるいしのまの かわらなでしこめぐしみにつつ
ありやなしの 風にふるえる石の間の 河原撫子めぐしみにつつ
山と水 1231
S10. 7.18
玉  川
ありやなしの みちくさふふみとぼとぼと やまのほそみちたどるあめのひ
ありやなしの 道草ふふみとぼとぼと 山の細径たどる雨の日
山と水 0110
S 6. 7.15
ハルナ登山
あるときは ねっとうにいりあるときは はくひょうふみしかこのわれかな
或時は 熱湯に入り或時は 薄氷踏みし過去の吾かな
明麿近詠集
S21. 3. 6
244
あるときは ぼさつともなりあるときは にょらいともなりよびとすくわん
或時は 菩薩ともなり或時は 如来ともなり世人救はん
明麿近詠集
S15.12.23
051
あれくるう ひのうみのなかにきぜんたり いかめしくたつかみのやかたは
荒れ狂ふ 火の海の中に毅然たり 厳めしくたつ神の館は
「救世」61
S25. 5. 6
 
あわびさす はりどにちかくぺんとれど こわばりがちのわがてなりけり
淡陽さす 玻璃戸に近くペンとれど こわばり勝ちのわが手なりけり
山と水 0345
S 6.11. 6
初 冬
あわゆきの ごとくにおつるおおたきを かすめつむらむらいわつばめとべる
泡雪の ごとくにおつる大滝を かすめつむらむら岩燕とべる
山と水 0885
S 8. 6.19
あわれなる かがくのどれいがむねをはり かたいからしていばるおかしさ
哀れなる 科学の奴隷が胸を張り 肩怒らして威張るをかしさ
「栄光」231
S28.10.21
 
あわれなる めしいのまなこひらかんと しんちのひかりはなつわれはも
哀れなる 盲の眼開かんと 神智の光放つ吾はも
地上天国54
S28.11.25
全集未収録
あんうんの まくうちやぶりひのごとく めしやのすくいのひかりいでなん
暗雲の 幕うち破り日の如く メシヤの救の光出でなむ
「救世」53
S25. 3.11
五六七祭
御歌
あんうんの まくうちやぶりひのごとく めしやのすくいのひかりいでなん
暗雲の 幕うち破り日の如く メシヤの救の光出でなむ
光宝会資料
S25. 3.**
光宝会大祭
御歌04

 248首