――― 岡 田 自 観 師 の 御 歌 集 ―――

 

御     歌

原   典

はえよりもうるさいもの とうきょうしの○○
蝿よりもうるさいもの 東京市の○○
山と水 0803
S 8. 3.18
世を観る
はおちして くぬぎばやしはさむげなり あかるくすけるふゆのあおぞら
葉落して 櫟林は寒げなり 明るくすける冬の青空
山と水 0654
S 7.12.10
冬木立
はかなきは あすをもしらぬさだめもつ ひとのきりなきよくにこそあれ
儚なきは 明日をも知らぬ運命もつ 人の限りなき慾にこそあれ
御讃歌集
253
むが
無 我
はかなきは あすをもしらぬさだめもつ ひとのきりなきよくにこそあれ
儚なきは 明日をも知らぬ運命もつ 人のきりなき慾にこそあれ
御讃歌集
(改)320
かいしん
戒 心
はかなきは このうつしよにありながら かみにたよらですすむひとなる
儚きは 此現世にあり乍ら 神に頼らで進む人なる
御讃歌集
(改)277
信 仰
はぎおおき あまでらのありまさかりの いまをおりおりわがかいまみつ
萩多き 尼寺のありまさかりの 今ををりをりわが垣間みつ
山と水 0937
S 8. 8.21
はぎすすき みなそなわりてこのあきの つきてるにわにわれたらいける
萩芒 みな具はりて此秋の 月照る庭にわれ足らいける
山と水 0267
S 6.10. 6
はぎむらの うつるみずのもにちりうける はなのいささかみえにけるかも
萩むらの うつる水の面に散りうける 花のいささか見えにけるかも
山と水 0939
S 8. 8.21
はくあいの みちよそにしてかんのんの ぎょうはあらじなこころせよみな
博愛の 道よそにして観音の 行はあらじなこころせよみな
御讃歌集
147
人の道
はくがいと ごかいのかこみのなかにいて われほがらかにひをすごすなり
迫害と 誤解の囲みの中にゐて われ朗らかに日をすごすなり
山と水 0212
S 6. 9.16
或人達へ
はくさいを つみたるとらっくすぎゆきぬ ばくおんながくかわにのこして
白菜を つみたるトラックすぎゆきぬ 爆音長く川にのこして
山と水 0715
S 8.**.**
葛 飾
新東京を詠む
はくぶつかんに あすかじだいのこびじゅつを たのしみめでぬこころゆくまで
博物館に 飛鳥時代の古美術を 楽しみ賞でぬ心ゆくまで
地上天国48
S28. 5.25
嵯峨紀行33
はこねあたみの ちじょうてんごくとつくにの ひとはせかいのめいしょといいける
箱根熱海の 地上天国外国の 人は世界の名所と言ひける
S28.12.23 御聖誕祭
御歌18
はこねあたみの ちじょうてんごくとつくにの ひとはせかいのめいしょといいける
箱根熱海の 地上天国外国の 人は世界の名所と言ひける
地上天国 56
S29. 1.25
御生誕祭
御詠
はこねらしき すぎのこだちをおちこちに みながらはしるどらいぶのまど
箱根らしき 杉の木立を遠近に 見ながら走るドライヴの窓
地上天国51
S28. 8.25
箱根の夏
19
はざくらの つつみをゆけばあめしずく おりおりかさにあたるおとすも
葉桜の 堤をゆけば雨雫 をりをり傘にあたる音すも
山と水 0813
S 8. 4.10
雨の日
はさみをいれたての しいのまばらばに すいている こんぺきのそら
鋏を入れたての 椎のまばら葉に 透いてゐる 紺碧の空
山と水 0236
S 6. 9.20
秋(二)
はしにいて かわみおろせばあおずめる このみなそこにあゆおどるにや
橋にゐて 川見下ろせば青づめる この水底に鮎踊るにや
山と水 1238
S10. 7.18
玉 川
はしのえの よじもさらさらおとすなり かんげつそらにつめたくひかる
橋の上の 夜霜さらさら音すなり 寒月空につめたく光る
山と水 0625
S 7.12.10
寒 月
はしのかげ おおらかにながしたまがわの ろくがつのかぜややあたたかし
橋の影 おほらかに長し玉川の 六月の風ややあたたかし
山と水 1232
S10. 7.18
玉 川
はじめての あきなりしんきょのさにわべに みそはぎさくがいともうれしき
はじめての 秋なり新居の小庭べに みそ萩咲くがいともうれしき
山と水 0938
S 8. 8.21
はしる はしる とうかのせんが いくつも いくつもあとへ あとへにげてゆく
走る 走る 灯火の線が いくつも いくつも後へ 後へ逃げてゆく
山と水 0596
S 7.10.25
自動車は
走る
はすいけを かこみてなだるつちにおう くさにもあきはしるかりにける
蓮池を かこみてなだる土に生ふ 草にも秋はしるかりにける
※なだる=(傾る)斜めに傾く。
山と水 1000
S 8.10.18
武蔵野探秋
百草園にて
はずかしき わがみにあれどまごころを ささぐるひとのふえゆくたのしさ
恥しき 吾身にあれど真心を 捧ぐる人のふえゆく楽しさ
御讃歌集
085
観音妙智力
はぜもみじ まさごのうえにくれないて よよぎのみやのにわしずかなる
櫨紅葉 真砂の上にくれないて 代々木の宮の庭静かなる
山と水 0720
S 8. 2.10
渋 谷
新東京を詠む
はだかぎの ちらほらみゆるみちしゆく にばしゃにひびかううそさむきおと
裸木の ちらほらみゆる道しゆく 荷馬車にひびかふうそ寒き音
山と水 0656
S 7.12.10
冬木立
はだかぎの ふゆともなればはるやなつ あきのいろかのわすれがたなき
裸木の 冬ともなれば春や夏 秋の色香の忘れがたなき
山と水 0341
S 6.11. 6
初 冬
はたたがみ とおなりやめどいなずまの きらめきのみはまだのこるなり
はたた神 遠鳴りやめど稲妻の きらめきのみはまだ残るなり
※はたた神=〈霹靂神〉鳴りとどろく雷。いかずち。夏の季語。
山と水 0131
S 6. 8. 6
稲 妻
はたはたと はばたきゆるくごいさぎの つきのひかりをゆるがせゆきぬ
はたはたと 羽ばたきゆるく五位鷺の 月の光をゆるがせゆきぬ
山と水 0144
S 6. 7. 6
月の光
はちじゅういくさいのさんちょうろうが ゆうゆうせいじこうさく よはひじょうじ
八十幾歳の三長老が 悠々政治工作 世は非常時
山と水 1102
S 9. 4.16
昭和九年四月
はちのじを ひたいによせてよますとて しんりならねばひとはすくえじ
八の字を 額に寄せて読ますとて 真理ならねば人は救へじ
「栄光」 224
S28. 9. 2
 
はちのむれ みるがごとしもたいしゅうの そうおんひとのむれとはおもえじ
蜂の群 見るが如しも大衆の 騒音人の群とは思へじ
「栄光」 156
S27. 5.14
 
はちまんと しせんのきょうもんちぢむれば しんにょのにじにつくるなりけり
八万と 四千の経文約むれば 真如の二字に尽くるなりけり
御讃歌集
122
のりのはな
法の華
はつうまの たいこのおとかこがらしに とぎれとぎれにうちまじりくも
初午の 太鼓の音か木枯に とぎれとぎれにうち交りくも
山と水 1164
S10. 1.10
春未だし
はつなつの あおたにたびといそがしき なかをわがきしゃひたにはしりつ
初夏の 青田に田人忙しき 中をわが汽車ひたに走りつ
山と水 0058
S 6. 6.15
安房
歌紀行
はつなつの にぶきひかげにかぜもなく さざなみたててふねすべりゆく
初夏の にぶき陽光に風もなく 小波立てて舟すべりゆく
山と水 0085
S 6. 7. 1
水郷めぐり
はつはつに ながれにそいていくつかの なでしこのはなかわらにさける
はつはつに 流れに沿いていくつかの 撫子の花河原に咲ける
※はつはつに=わずかに。かすかに。
山と水 0872
S 8. 6.19
河原撫子
はつはるの うすらねむたきひるすぎを とおくきこゆるおいばねのおと
初春の うすらねむたき午すぎを 遠く聞ゆる追羽子の音
※追羽子=羽根つき。
山と水 1037
S 9. 1. 5
初 春
はつひので のぼるにつれてうみちかき ささやささやにはたなどみゆも
初日の出 昇るにつれて海ちかき 小家小家に旗などみゆも
明麿近詠集
S16. 1. 1
072
はてもなき このどのうえのわざわいは かみのみそぎのわざにぞありける
果もなき 此土の上の禍ひは 神の禊の業にぞありける
明麿近詠集
S16. 1.22
085
はなぐもる そらひをなめてうっとうし さくらはようやくちらんさまなり
花曇る 空日をなめてうつとうし 桜はようやく散らんさまなり
山と水 0792
S 8. 3.10
桜の頃
はなさかる さすがにもがなみよしのの やまをながめてただうつろなり
花さかる 流石にもがな三吉野の 山をながめてただうつろなり
山と水 0542
S 7. 3.16
はなだいろに はれきわまれるそらのもと だいむさしのにはるみなぎれる
縹色に 晴れきわまれる空の下 大武蔵野に春みなぎれる
※縹色=薄い藍色。花色。
山と水 0760 S 8. 2. 8 春の空
はなたれて はてなきそらにまいいゆく とりにくらべてわれをみつむる
はなたれて 涯なき空に舞いいゆく 鳥にくらべて吾を視つむる
山と水 1098
S 9. 4.16
思 ふ
はなちれど みはみのるらんあめつちは さかえはてなきものにしあれば
花ちれど 実はみのるらん天地は 栄え果てなきものにしあれば
明麿近詠集S11. 5.** 041
玉川郷
はなとひとのらんぶを ほうふつしえらるる さんがつのやま
花と人の乱舞を 髣髴し得らるる 三月の山
※髣髴=ありありと思い出すこと。はっきりと脳裏に浮かぶこと。
山と水 0476
S 7. 1.20
 
はなにうく はなみのひととなずさわぬ わがさがたらうとしとなりけり
花に浮く 花見の人となづさはぬ わが性足らう年齢となりけり
※なづさはぬ=なれ親しむ。なじむ。
山と水 1080
S 9. 3. 2
夜 桜
はなにはに あきのいろかのこまやかさ はぎのひとむらこのましとみぬ
花に葉に 秋の色香のこまやかさ 萩のひとむら好ましと見ぬ
山と水 0217
S 6. 9.20
秋(一)
はなねぎの すがれはさみしはつなつの あおきはたけのめだつがなかに
花葱の すがれはさみし初夏の 青き畑の目立つが中に
※すがれ=末枯れ。草木などが、冬が近づいて枯れはじめる。
山と水 1237
S10. 7.18
玉 川
はなはさき とりうたえどもたのしめぬ ひとはみかみにそむけばなりける
花は咲き 鳥歌へども楽しめぬ 人は御神に背けばなりける
明麿近詠集
S24. 5.**
428
救ひの光
はなはさき とりうたえどもたのしめぬ よこそうたてしわがすめるくに
花は咲き 鳥歌へども楽しめぬ 世こそ憂たてし我住める国
御讃歌集
(改)412
ぐうかん
偶感
はなはさき とりうたえどもたのしめぬ よにぞありけりわがすめるくに
花は咲き 鳥歌へども楽しめぬ 世にぞありけりわが住める国
地上天国 4
S24. 5.25
 
はなふぶき やまにくるいてひとみだる やよいのころをめにうかべける
花吹雪 山に狂ひて人みだる 弥生の頃を眼にうかべける
山と水 0694
S 8.**.**
滝野川
(飛鳥山)
新東京を詠む
はなまだき やまにかすみのたちそめて はるのけはいはいまだひそけし
花まだき 山に霞のたち初めて 春のけはいはいまだひそけし
山と水 0504
S 7. 2.25
はなみつる うめのはやしをぬいながら かにむせみつつようやくぬけける
花みつる 梅の林をぬいながら 香にむせみつつ漸く抜けける
山と水 0470
S 7. 1.16
梅 花
はなみつる しらうめのえにすぎしひの ゆきのあしたのにをやうかめぬ
花満つる 白梅の枝にすぎし日の 雪の朝の似をやうかめぬ
山と水 0461
S 7. 1.16
春の
気はい
はなやかな みやこのちかどにかくまでも きよくしずかなはこねありける
華やかな 都の近所にかくまでも 清く静かな箱根ありける
地上天国51
S28. 8.25
箱根の夏03
はなわらい ももとりうたうしんえんに びのでんどうをわれそえにけり
花笑ひ 百鳥歌ふ神苑に 美の殿堂を吾添へにけり
「栄光」 166
S27. 7.23
 
はなわらい ももとりうたうてんごくの さまをうつせるずいうんきょうかな
花笑ひ 百鳥歌ふ天国の 状を写せる瑞雲郷かな
御讃歌集
(改)370
瑞雲天国(一)
はなわらい ももとりうたうてんごくの そのをこのどにうつすかみわざ
花笑ひ 百鳥歌う天国の 苑を此土に移す神業
明麿近詠集
435
神の仕組
はなわらい ももとりうたうはるぬのは かみがいざなうてんごくのその
花笑い 百鳥歌う春ぬ野は 神が誘う天国の苑
御讃歌集
308
芸 術
はなわらい ももとりうたうはるぬのは かみがいざなうてんごくのその
花笑ひ 百鳥歌ふ春ぬ野は 神が誘ふ天国の苑
御讃歌集
(改)311
芸 術
はなわらい ももとりうたうはるののの のどけきさまぞちじょうてんごく
花笑い 百鳥歌う春の野の 長閑けき状ぞ地上天国
明麿近詠集
S21.11. 7
291
地上天国
はやすでに とこやみのよのすぎけるを しらでまよえるこひつじあわれ
はや已に 常暗の夜の過ぎけるを 知らで迷える小羊あわれ
御讃歌集
224
夜の終り
はやすでに とこやみのよのすぎけるを しらでまよえるこひつじのむれ
はや已に 常暗の夜のすぎけるを 知らで迷える小羊の群
御讃歌集
(改)033
れいめい
黎明
はやふじの いただきしろくそめてける ふとめにいりぬあきのとうげじ
早や富士の 頂き白く染めてける ふと眼に入りぬ秋の峠路
地上天国53
S28.10.25
箱根の秋25
はらからと むつみあうみとなりにける かみのみひかりかかぶりてより
同胞と 睦み合う身となりにける 神の御光蒙ぶりてより
御讃歌集
193
おおみめぐみ
大御恵
はらからと むつみあうみとなりにける かみのみひかりかかぶりてより
同胞と 睦み合ふ身となりにける 神の御光蒙ぶりてより
御讃歌集
(改)055
感謝報恩
※蒙ぶりて=こうむりて。    
はらだちを おさえつつありにほんめの しがーにいつかひのつきてあり
腹立ちを 制えつつあり二本目の シガーにいつか火の点きてあり
山と水 1155
S 9.10.26
吾を観る
はりかえて あかるきしょうじにひとえだの まつひっそりとうつりているも
はりかえて 明るき障子に一枝の 松のひつそりと映りてゐるも
山と水 1043
S 9. 1. 5
冬 晴
はるいまし たけなわのきょうらんざんの さくらかるびうつえひきにける
春今し 酣の今日嵐山の 桜狩るび〔べ〕う杖引きにける
※びう(べう?)=可う。べく。
地上天国48
S28. 5.25
嵯峨紀行24
はるがすみ そらこくわたりあげひばり つとめをかすめはろかにきえぬ
春霞 空濃くわたり揚雲雀 つと眼をかすめはろかにきえぬ
山と水 0503
S 7. 2.25
はるかなる さがみのうみはしらじらと やまあいにみゆわがいおのまど
遥かなる 相模の海は白じらと 山峡に見ゆ我庵の窓
地上天国51
S28. 8.25
箱根の夏06
はるきぬる はたけにのこんのゆきあれど つめたからなくうすらかぎらう
春来ぬる 畑に残んの雪あれど 冷たからなくうすらかぎらふ
※残んの=残っている。
明麿近詠集
S11. 2.13
007
春の訪れ
はるさめの しとしとふりてしずやかに けむれるいずのとおきしまやま
春雨の しとしと降りて静やかに 烟れる伊豆の遠き島山
御讃歌集
278
熱 海
はるさめの そぼふるおとをみみにしつ うたなどものしきょうもくれける
春雨の そぼ降る音を耳にしつ 歌などものし今日も暮れける
明麿近詠集
S21. 3.18
280
和光同塵
はるさめは やなぎにけぶりおともなく かわのながれのゆるくもあるかな
春雨は 柳にけぶり音もなく 川の流れのゆるくもあるかな
山と水 0447
S 7. 1.15
はるさりて みわたすかぎりのもやまも もえずるがごとわがみわざかな
春さりて 見渡す限り野も山も 萌えず〔づ〕るが如我神業かな
S28. 3.23 春季大祭
御歌02
はるさりて みわたすかぎりのもやまも もえずるがごとわがみわざかな
春さりて 見渡す限り野も山も 萌えずるが如我神業かな
地上天国47
S28. 4.25
春季大祭
御詠
はるぞらは がらすどにすけてのどかなり まつのこぬれにむかうわがいま
春空は 硝子戸にすけてのどかなり 松の木梢に対ふわが居間
山と水 1087
S 9. 3. 6
春 閑
はるたちて もゆるおもいはふゆすぎし のやまのいろにもさもにのわがこころ
春立ちて 燃ゆる想いは冬過ぎし 野山の色にもさも似のわが心
岡田茂吉全集
S25. 2. 4
立春御歌
祭典時07
はるたちて もゆるおもいはふゆすぎし のやまのいろにもさもにのわがこころ
春立ちて 燃ゆる想いは冬過ぎし 野山の色にもさも似のわが心
「救世」49
S25. 2.11
立春御歌
(S25年)
はるたつとう ことのはさえもなにがなし ときめくこころのわきてくるかも
春立つとう 言の葉さえも何がなし 時めく心の湧きてくるかも
岡田茂吉全集
S25. 2. 4
立春御歌
祭典時03
はるたつとう ことのはさえもなにがなし ときめくこころのわきてくるかも
春立つとう 言の葉さえも何がなし 時めく心の湧きてくるかも
「救世」49
S25. 2.11
立春御歌
(S25年)
はるなさん にじゅうあまりのきをゆるし あうひとどちときょうのぼりけり
榛名山 二十余りの気をゆるし 合ふ人達と今日登りけり
山と水 0106
S 6. 7.15
ハルナ登山
はるぬのに あそぶがごとくうらたのし かみのれいいにつつまるるみの
春ぬ野に 遊ぶが如く心楽し 神の霊衣に包まるる身の
御讃歌集
(改)081
神の御心
はるぬのに あそぶがごとくうらたのし かみのれいいにつつまるるみは
春ぬ野に 遊ぶが如く心楽し 神の霊衣に包まるる身は
御讃歌集
058
神の御光
はるのあたみ あきのはこねのしぜんびを いやがうえにもかがやかさんとぞおもう
春の熱海 秋の箱根の自然美を いやが上にも輝かさんとぞ思ふ
地上天国 59
S29. 6.15
熱海の春
はるのいしきを どっかで よびさますらしい うぐいすのこえ
春の意識を どつかで 呼びさますらしい 鶯の声
山と水 0488
S 7. 2.10
はるのはな あきのもみじをめずるこそ かみのめぐみにこたうるなりける
春の花 秋の紅葉を賞ずるこそ 神の恵みに応うるなりける
御讃歌集
307
芸 術
はるのはな あきのもみじをめずるこそ かみのめぐみにこたうるなりける
春の花 秋の紅葉を愛ずるこそ 神の恵みに応ふるなりける
御讃歌集
(改)310
芸 術
はるのはなに みまこうばかりのはぜもみじ いろめにしむるはるるひのあさ
春の花に みまごふばかりのはぜ紅葉 色眼に沁むる晴るる日の朝
地上天国53
S28.10.25
箱根の秋03
はるのひの のどかなひかりにせいせいし むぎのほだちのととのいみえて
春の日の のどかな光に生々し 麦の穂立のととのひ見えて
明麿近詠集
S11. 3.29
011
春の訪れ
はるのゆき ふるまにとけてかさこそと かれしばのうえにつゆのたまおつ
春の雪 ふる間にとけてかさこそと 枯芝の上に露の玉おつ
山と水 0416
S 6.12.25
はるはあたみ あきははこねのきよどのに かみのみまつりおこなうわれかも
春は熱海 秋は箱根の清殿に 神の御祭行ふ吾かも
S26. 3.18 春季大祭
御歌03
はるはあたみ あきははこねのきよどのに かみのみまつりおこなうわれかも
春は熱海 秋は箱根の清殿に 神の御祭行ふ吾かも
地上天国23
S26. 4.25
春季大祭を寿がれた御歌
はるはあたみ あきははこねのながめよき ところえらみててんごくたつわれ
春は熱海 秋は箱根の眺め好き 所選みて天国建つわれ
地上天国16
S25. 8.15
瑞雲天国
はるははな あきはもみじをめでにつつ かみのみそのをつくるべらなり
春は花 秋は紅葉を愛でにつつ 神の御苑を造るべらなり
地上天国28
S26. 9.25
神と吾
はるはまず ひとのこころにたちそむか きのうとおなじさむかぜふけども
春は先づ 人の心に立ちそむか 昨日と同じ寒風ふけども
山と水 1183
S10. 2.10
春立つ
はるまつり めぐりくるごとうれしくも かみのみわざはひろごりにつつ
春祭 巡り来る毎嬉しくも 神の御業は拡ごりにつつ
S27. 3.23 春季大祭
御歌02
はるよりも このもしとおもいぬあきのいろ にわべのきぐさそめてけるかも
春よりも 好もしと思ひぬ秋の色 庭辺の木草染めてけるかも
地上天国53
S28.10.25
箱根の秋10
はるるかと みるまにおそうやまぎりの いとまもあらぬなつのこうげん
晴るるかと 見る間に襲ふ山霧の 遑もあらぬ夏の高原
山と水 0121
S 6. 7.15
ハルナ登山
はれかあめか まよいまよえるはるのそら ひざしをまちしかいなくくれける
晴か雨か 迷いまよえる春の空 日射しを待ちし効なく暮れける
山と水 0759
S 8. 2. 8
春の空
はれすみし あきぞらくぎりやまなみは むさしののすえはてなにみゆも
晴澄みし 秋空くぎり山並は 武蔵野の末果てなにみゆも
明麿近詠集
S16.10.**
098箱根
熱海紀行
はれつぐる ひよりうれしみきょうもまた ひあたるえんにむくもりにけり
晴れつぐる 日和うれしみ今日もまた 陽あたる縁にぬくもりにけり
山と水 1076
S 9. 2.16
冬 陽
はれるや はれるや かがやいて しょうりのみやこへあもるきりすと
ハレルヤ ハレルヤ 輝いて 勝利の都へ天降るキリスト
明麿近詠集
S21. 2. 5
187
黎 明
はれるやの かんこのこえにかがやいて くだるめしやをあおぐうれしさ
ハレルヤの 歓呼の声に輝いて 降るメシヤを仰ぐ嬉しさ
「救世」53
S25. 3.11
五六七祭
御歌
はれるやはれるや メシヤのかみのうつしよに くだらせたまわぬときぞたのしき
ハレルヤハレルヤ 救世主の神の現世に 降らせ給はむ時ぞ楽しき
御讃歌集
(改)125
メシヤ
はれるやはれるや めしやのきみはうつしよに くだらせたまうときぞたのしも
ハレルヤハレルヤ メシヤの救主は現世に 降らせ給ふ時ぞたのしも
地上天国14
S25. 3.20
 
はれるやはれるやの かんこのこえにむかえられ あめよりくだるめしやまつなり
ハレルヤハレルヤの 歓呼の声に迎えられ 天より降るメシヤ待つなり
光宝会資料
S25. 3.**
光宝会大祭御歌15
はれるやはれるやの かんこのこえにむかえられ あめよりくだるめしやまつなり
ハレルヤハレルヤの 歓呼の声に迎えられ 天より降るメシヤ待つなり
「救世」58
S25. 4.15
天国大教会春の大祭
はれわたる みそらのしたにこころゆく ばかりあそびぬやまのえのにわ
晴れ渡る み空の下に心ゆく ばかり遊びぬ山の上の庭
山と水 0055
S 6. 6.15
安房
歌紀行
はろばろし ふゆのたんぼをみわたせば そらにちいさくからすむれゆく
はろばろし 冬の田圃を見渡せば 空に小さく鴉むれゆく
※はろばろ=遥遥。はるか。はるばる。
山と水 1020
S 8.11.18
冬静か
はろらかな やまはあたごかむかしから いくたびかかれしやまとえまきに
はろらかな 山は愛宕か昔から 幾度かかれし大和絵巻に
地上天国48
S28. 5.25
嵯峨紀行22

 

 

御     歌

原   典

ばーなーど しょうは ようするにいぎりすのべらんめーさ
バーナード ショウは 要するに英国のべランメーさ
山と水 0777
S 8. 3.10
インテリ
ばいきんの けんきゅうのみにふけりいる ちいさきがくしゃのまなこひらかん
黴菌の 研究のみに耽りゐる 小さき学者の眼開かん
地上天国52
S28. 9.25
 
ばいきんの ほんたいしらぬいがくもて などやまいなどなおしうべきや
黴菌の 本体知らぬ医学もて など病など治し得べきや
地上天国21
S26. 2.25
 
ばいきんの ほんたいしらぬいがくもて などやまいなどなおしうべきや
黴菌の 本体知らぬ医学もて など病など治し得べきや
御讃歌集
(改)213
いやしのわざ
医しの業
ばいきんの もうじゃうごめくこのだいち きよむるわざはじょうれいなりける
黴菌の 亡者蠢くこの大地 浄むる業は浄霊なりける
地上天国55
S28.12.25
 
バイブルに あるよのおわりとはあくのよの おわりにありとみなしれよかし
聖書に ある世の終りとは悪の世の 終りにありとみな知れよかし
「栄光」 168
S27. 8. 6
 
ばいぶるも ぶっしょもこのよのいやはてに ぐせのちからのいづるをしめせる
バイブルも 仏書も此世のいやはてに 救世の力のいづるを示せる
地上天国10
S24.11.20
S24.10.24
ばいぶるも ぶっしょもこのよのいやはてに ぐせのちからのいづるをしめせる
バイブルも 仏書も此世の弥果に 救世の力の出づるを示せる
御讃歌集
(改)301
諸の聖者
ばいりんの なごりのあとはあらなくも かんがのいえのたちなむるよさ
梅林の 名残のあとはあらなくも 閑雅の家の立並むるよさ
※閑雅=落ち着いていてみやびなこと。静かで趣があること(さま)。
山と水 0676
S 8.**.**
大 森
(八景園)
新東京を詠む
ばんきょうに すくわれざりしうつしよを われすくうなりぜったいりきもて
万教に 救はれざりし現し世を 吾救ふなり絶対力もて
「栄光」 205
S28. 4.22
 
ばんきょうの あやまりただしわれはいま かみにかわりてまこととかなん
万教の 誤り匡し吾は今 神に代りて真説かなむ
「栄光」 219
S28. 7.29
 
ばんしゅうを つきのこよいにわびしみて ひとりつえひきのをさすらいぬ
晩秋を 月の今宵にわびしみて 一人杖ひき野をさすらいぬ
山と水 0266
S 6.10. 6
ばんどうに なだたるかしまかとりなる みみやにもうでぬことしふみづき
坂東に 名だたる鹿島香取なる 神宮に詣でぬ今年文月
山と水 0096
S 6. 7. 1
水郷めぐり
ばんにんに しんちをあたえもののりを あかすめしやのおおいなるわざ
万人に 神智を与へ物の理を 明かすメシヤの大いなる業
S28. 9.23 秋季大祭
御歌14
ばんにんに しんちをあたえもののりを あかすめしやのおおいなるわざ
万人に 神智を与へ物の理を 明かすメシヤの大いなる業
地上天国53
S28.10.25
秋季大祭御詠
ばんにんの いのちをおんてににぎります めしやにすがるひとぞかしこし
万人の 命を御手に握ります メシヤに縋る人ぞ賢し
「栄光」 190
S28. 1. 7
 
ばんにんの おそるるげんしばくだんも かみのひかりにあえばきゆめり
万人の 恐るる原子爆弾も 神の光に遭えば消ゆめり
地上天国35
S27. 4.25
 
ばんにんの こうふくこそはかみおしう ぶんめいにしてかなうなりける
万人の 幸福こそは神教う 文明にして叶ふなりける
地上天国25
S26. 6.25
 
ばんにんの こころをなごめきをやすめ びをたのしますちじょうてんごく
万人の 心を和め気を休め 美を楽します地上天国
御讃歌集
(改)387
瑞雲天国(二)
ばんにんの さいりんまちしきりすとも めしやもみろくもおなじかみなる
万人の 再臨待ちしキリストも メシヤも弥勒も同じ神なる
御讃歌集
(改)004
五六七
大神
ばんにんの さいりんまちしきりすとも めしやもみろくもおなじとぞおもう
万人の 再臨待ちしキリストも メシヤもみろくも同じとぞ思う
御讃歌集
293
彌勒下生
ばんにんの つみやけがれをきよめんと たまのひかりをてらすわれかも
万人の 罪や穢れを浄めんと 霊の光を照らす吾かも
S27.12.23 御聖誕祭
御歌05
ばんにんの つみやけがれをきよめんと たまのひかりをてらすわれかも
万人の 罪や穢れを浄めんと 霊の光を照らす吾かも
地上天国44
S28. 1.25
御聖誕祭
御詠
ばんにんの まちにまちけるおおいなる めしやのすくいのちからあれなん
万人の 待ちに待ちける大いなる メシヤの救ひの力現れなん
地上天国14
S25. 3.20
 
ばんにんを いやすちからをもつわれは もものせいじゃのうえなればなり
万人を 医す力を有つ吾は 諸の聖者の上なればなり
「栄光」 252
S29. 3.17
 
ばんにんを すくうというはえいえんの いのちのみちをおしゆるにあり
万人を 救ふといふは永遠の 生命の道を諭ゆるにあり
御讃歌集
(改)288
救ひの業
ばんのうの ちからをもつはえほばなる ただひとはしらなるかみよりぞなき
万能の 力を有つはエホバなる 只一柱なる神よりぞなき
「栄光」 172
S27. 9. 3
 
ばんぽうを すくいのやかたたちしきょう めでたくいわうきょうのみまつり
万邦を 救いの館建ちし今日 芽出度く祝う今日の御祭り
「栄光」 241
S29. 1. 1
ハワイ本部御生誕祭
ばんみんの いのちをすくうみわざこそ こよなきとうときものにぞありける
万民の 生命を救ふ神業こそ 此上なき尊きものにぞありける
御讃歌集
(改)124
メシヤ
ばんみんの すくいのぬしはよのおわりに あるるとキリストのきみはいいける
万民の 救の主は世の終りに 生るると基督の君は言ひける
岡田茂吉全集
S26. 1. 1
新年御歌15
ばんみんの すくいのぬしはよのおわりに あるるときりすとのきみはいいける
万民の 救ひの主は世の終りに 生るるとキリストの君はいひける
御讃歌集
(改)305
諸の聖者
ばんみんの つみのあがないぬしにあらで めしやはつみのゆるしぬしなる
万民の 罪の贖ひ主にあらで メシヤは罪の赦し主なる
岡田茂吉全集
S26. 1. 1
新年御歌14
ばんみんの つみのあがないぬしにあらで めしやはつみのゆるしぬしなる
万民の 罪の贖ひ主にあらで メシヤは罪の赦し主なる
御讃歌集
(改)304
諸の聖者
ばんみんの つみゆるさんとえいこうの くもよりくだりぬすくいのぬしは
万民の 罪赦さんと栄光の 雲より降りぬ救ひの主は
S27.12.23 御聖誕祭
御歌11
ばんみんの つみゆるさんとえいこうの くもよりくだりぬすくいのぬしは
万民の 罪赦さんと栄光の 雲より降りぬ救ひの主は
地上天国44
S28. 1.25
御聖誕祭」御詠
ばんみんの なやみくるしみはてもなき よぞすくわんとメシヤあもりぬ
万民の 悩み苦しみ涯もなき 世ぞ救はむと救主天降りぬ
御讃歌集
(改)123
メシヤ
ばんみんの ゆくてもわかぬぬばたまの やみじみちびくわれにぞありける
万民の 行手もわかぬ奴羽玉の 暗路導く吾にぞありける
※奴羽玉=「黒」にかかる枕言葉。ここでは暗にかかる。
地上天国21
S26. 2.25
 
ばんゆうを つくりしかみのみちからに よらでやすけくよをわたらめや
万有を 造りし神の御力に よらで安けく世を渡らめや
「栄光」 162
S27. 6.25
 

 

 

御     歌

原   典

ぱりさいの ひとよせいてんいまいちど なおひのひかりにてらしてもみよ
パリサイの 人よ聖典今一度 直霊の光に照らしても見よ
※パリサイ人=キリストを敵視し迫害の主動的役割を果たした。
山と水 0215
S 6. 9.16
或人達へ
ぱんとくうきがひつようなていどに ぐうぞうがにんげんにひつようとおもう
パンと空気が必要な程度に 偶像が人間に必要とおもう
山と水 0294
S 6.10.18
偶 像

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