――― 岡 田 自 観 師 の 御 歌 集 ――― |
ふ
御 歌 |
原 典 |
題 |
ふぁっしょがいんふれになって まるきしずむがでふれになっちゃった ファッショがインフレになつて マルキシズムがデフレになつちやつた ※ファッショ=一党独裁による専制主義。マルキシズム=マルクス主義。 |
山と水
0805 S 8. 3.18 |
世を観る |
ふあんなる くもにつつまれりきみいる むしんろんしゃのいとあわれなる 不安なる 雲に包まれ力みゐる 無神論者のいと哀れなる |
「栄光」
242 S29. 1. 6 |
|
ふうげつを ともとしわれはかかなめて たのしみつつもみわざすすまゆ 風月を 友とし吾はかかなめて 楽しみつつも神業進まゆ |
地上天国28 S26. 9.25 |
神と吾 |
ふうわりと こぼれそうなえだのゆき あかつきばれのそらにういている ふうわりと こぼれそうな枝の雪 暁霽れの空に浮いてゐる |
山と水
0428 S 7. 1.18 |
雪晴れ |
ふかぎりを すいつつあさのみちゆけば とあるへいうえきんもくせいさく 深霧を 吸ひつつ朝の路ゆけば とある塀上金木犀咲く |
山と水
0822 S 8. 4.10 |
朝 |
ふかぎりを つきゆくけーぶるかーのうえ みはくものえにあそぶおもいす 深霧を つきゆくケーブルカーの上 身は雲の上に遊ぶおもひす |
山と水
0113 S 6. 7.15 |
ハルナ 登山 |
ふかぶかと いくとせつめるおちばにや このやまこみちあしあとみえず 深々と いくとせ積める落葉にや 此山小径足跡みえず |
山と水
0354 S 6.11.10 |
落 葉 |
ふかぶかと くつにしたしもあつごけの はやしのしたのふるきにおいはも ふかぶかと 靴にしたしも厚苔の 林の下の古きにほいはも |
山と水
0528 S 7. 3.10 |
苔 |
ふかまれる ゆうべのいろはももぞのの くれないとけてやみとなりけり 深まれる 夕べの色は桃園の くれない溶けて闇となりけり |
山と水
0566 S 7. 5.12 |
二子の桃 |
ふきさらす ふゆのつつみのかれやなぎ ただひねもすをゆれているなり ふきさらす 冬の堤の枯柳 ただひねもすをゆれてゐるなり ※ひねもす=朝から夕方まで。一日中。 |
山と水
1016 S 8.11.18 |
冬 枯 |
ふきすさぶ あらしのそとにやすかりぬ かみのころもにつつまるるみの 吹き荒ぶ 嵐の外に安かりぬ 神の衣に包まるる身の |
明麿近詠集 S24. 5.** |
414 神の力 |
ふきすさぶ あらしのそとにやすかりぬ かみのまもりのなかにあるみは 吹き荒ぶ 嵐の外に安かりぬ 神の護りの中に在る身は |
地上天国 2 S24. 3. 1 |
|
ふきすさぶ あらしのそとにやすかりぬ かみのまもりをうくるこのみは 吹き荒ぶ 嵐の外に安かりぬ 神の護りを享くる此身は |
御讃歌集 (改)345 |
安心立命 |
ふきすさぶ あらしのなかもいとやすく あるはみたまのきよければなり 吹荒ぶ 嵐の中もいと安く 在るは身魂の清ければなり |
地上天国23 S26. 4.25 |
|
ふきすさぶ あらしをよそにこのひごろ うたにいそしむわれにぞありける 吹き荒ぶ 嵐を他所に此日比 歌にいそしむ吾にぞありける |
明麿近詠集 S21. 2.21 |
207 閑 日 |
ふきすさぶ よあらしとてもわすれけり かみのみひかりにつつまれてより 吹き荒ぶ 世嵐とても忘れけり 神の御光に包まれてより |
御讃歌集 048 |
神の御光 |
ふきすさぶ よあらしとてもわすれける かみのひかりにつつまれてより 吹き荒ぶ 世嵐とても忘れける 神の光に包まれてより |
御讃歌集 (改)135 |
神 恩 |
ふきすさむ あらしをよそにてんごくを ゆめにえがきつわれはありけり ふきすさむ 嵐をよそに天国を 夢に描きつわれはありけり |
明麿近詠集 S24. 6.17 |
466 最後の日 |
ふきつのる かぜにしろじろくまざさの はのひらめくもうらやまなだり ふきつのる 風に白じろ熊笹の 葉のひらめくも裏山なだり |
山と水
1015 S 8.11.18 |
冬 枯 |
ふきぬける ののさむかぜをとおるひに ゆるみのみえぬほのかながらも ふきぬける 野の寒風を透る陽に ゆるみのみえぬほのかながらも |
山と水
0460 S 7. 1.16 |
春の 気はい |
ふくかぜに ふるゆきくるいまいつして にわのときわぎややみだれける 吹く風に 降る雪くるひ舞ひつして 庭の常盤木やや乱れける |
山と水
0406 S 6.12.25 |
雪 |
ふけりゆく つきのさにわになつながら はやちちとなくむしのこえあり 更けりゆく 月の小庭に夏ながら はやちちと啼く虫の声あり |
山と水
0150 S 6. 7. 6 |
月の光 |
ふしあなの ごときちいさきまなこもて わがわざみるもわかりうべしや 節穴の 如き小さき眼もて 我業見るも分り得べしや |
祭典時御歌 S29. 3.23 |
春季大祭 御詠 05 |
ふしあなの ごときちいさきまなこもて わがわざみるもわかりうべしや 節穴の 如き小さき眼もて 我業見るも分り得べしや |
地上天国
59 S29. 6.15 |
|
ふじがねの しらゆきたまのましみずに こころあらえとやかみのみむねの 富士ケ嶺の 白雪多摩の真清水に 心洗へとや神の御むねの |
明麿近詠集 S16. 1.22 |
092 |
ふじがねを はろかにながめたまがわの きよきながれをなつかしむさと 富士ケ嶺を はろかに眺め玉川の 清き流をなつかしむ郷 |
明麿近詠集 S11. 5.** |
036 玉川郷 |
ふしぎなる われがさだめとおもうなり かみのみめぐみめにうつるごと 不思議なる 吾が運命と思ふなり 神の御恵み目にうつる毎 |
地上天国25 S26. 6.25 |
|
ふじさわや つじどうあたりまつなみき つづかいむかしのたびをしのびぬ 藤沢や 辻堂あたり松並木 つづかひ昔の旅を偲びぬ |
明麿近詠集 S16.10.** |
100 箱根 熱海紀行 |
ふじのゆき あかねにそめてにちりんは いましみそらにかがやきそめける 富士の雪 茜にそめて日輪は 今しみ空に輝き初めける |
明麿近詠集 S11. 1. 1 |
003 元旦 |
ふじばかま ちぐさのなかにみいでけり うらむらさきのこばなめぐしむ 藤袴 千草の中にみいでけり うら紫の小花めぐしむ ※藤袴=キク科の多年草。淡紅紫色の頭花を枝先につける。秋の七草。 |
山と水
0591 S 7.10.12 |
秋 草 |
ふじまめの かぜにふるえつゆうぞらの くものうごきにはやあきのみゆ 藤豆の 風にふるえつ夕空の 雲の動きにはや秋の見ゆ |
山と水
0924 S 8. 8.21 |
秋うごく |
ふたそまわり ごろくしちのとしをへて ひらけゆくらめはちじのすがたに 二十廻り 五六七の年を経て 開けゆくらめ八字の姿に |
S28. 1. 1 | 新年御歌08 |
ふたそまわり ごろくしちのとしをへて ひらけゆくらめはちじのすがたに 二十廻り 五六七の年を経て 開けゆくらめ八字の姿に |
地上天国45 S28. 2.25 |
新年御詠 |
ふたつなき とうときいのちあやまれる いやしのわざにほろぶこひつじ 二つなき 尊き生命誤れる 医しの業にほろぶ小羊 |
明麿近詠集S18. 2. 5 | 140 立 春 |
ふたつみつ こじまのくろくうかめおり あたみのやどのつきのよのまど 二つ三つ 小島の黒く泛めをり 熱海の宿の月の夜の窓 |
明麿近詠集 S21. 2.22 |
213 |
ふたつみつ もみじのちりばまつのはに かかるがみゆるしもしろきあさ 二つ三つ もみぢのちり葉松の葉に かかるが見ゆる霜白き朝 |
山と水
0631 S 7.12.10 |
冬 庭 |
ふとこころ くらくなりけりちゅうしゃにて まかりしというひとのこのはなし ふと心 暗くなりけり注射にて 死りしといふ人の児のはなし |
山と水
1133 S 9. 7.23 |
心 |
ふとみたる ささむらかげにうごくもの うぐいすならめはつねきかばや ふとみたる 笹むらかげに動くもの 鶯ならめ初音聞かばや |
山と水
1074 S 9. 2.16 |
鶯 |
ふとみれば みしまのやしろのそばちかく みおくりむかうまめひとのむれ ふと見れば 三島の社のそば近く 見送り迎ふ信徒の群 |
地上天国48 S28. 5.25 |
嵯峨紀行06 |
ふなびとの いかだはるかにながれきぬ しろじろけむろうさみだれのなか 舟人の 筏はるかに流れきぬ 白じろけむろう五月雨の中 |
山と水
0102 S 6. 7. 6 |
五月雨 |
ふねつなぐ みずさお〔みさお〕のさきにせいれいの とまるがみずにきははにうつれる 舟つなぐ 水棹の尖に蜻蛉の とまるが水にきははにうつれる |
山と水
0619 S 7.12. 5 |
蜻 蛉 |
ふねのうえ ふりさけみればむらさきの つくばのみねにしらくもたなびく 舟の上 ふりさけみればむらさきの 筑波の峰に白雲たなびく |
山と水
0084 S 6. 7. 1 |
水郷めぐり |
ふねはいま あおさきわまるとろにきて うはしきりなくあゆくわえくる 舟は今 青さきわまる瀞に来て 鵜はしきりなく鮎くわえくる ※瀞=河川の流れの中で、水が深くて流れの緩やかな所。 |
山と水
0842 S 8.**.** |
長 瀞 |
ふみならし おちばつづかうこのもりの みちをぬくればあきのにいでぬ 踏み鳴らし 落葉つづかふ此森の 径を抜くれば秋野にいでぬ |
山と水
0352 S 6.11.10 |
落 葉 |
ふみまよい ゆくてもわかぬこひつじを いとねもごろにみちびくぞわれは 踏み迷ひ 行く手もわかぬ小羊を いと懇ろに導くぞ吾は |
祭典時 S26. 2. 5 |
立春御詠12 |
ふみまよい ゆくてもわかぬこひつじを いとねもごろにわれはみちびく ふみ迷ひ 行手もわかぬ小羊を いと懇ろに吾は導く |
御讃歌集 (改)426 |
吾 |
ふみよみつ ひおけにそえどせすじより みずあびるごとしふゆのよさむは 書読みつ 火桶に添へど背すじより 水浴びる如し冬の夜寒は ※火桶=木製の火鉢。 |
山と水
0376 S 6.12.23 |
寒 夜 |
ふゆがれの おおきはつきかしめはれる みどうきしものおわしますかや 冬枯れの 大樹は槻か注縄はれる 御堂鬼子母のおはしますかや ※槻=ケヤキの古名。 |
山と水
0684 S 8.**.** |
豊 島 (雑司ケ谷) 新東京を詠む |
ふゆがれの さびしきやまにしろじろと においぬるかなうめのひともと 冬枯の 寂しき山に白じろと 匂ひぬるかな梅の一本 |
明麿近詠集 S21. 2.21 |
208 閑 日 |
ふゆがれの ぞうきばやしをのぞくつき わがいゆくままどこまでもそう 冬枯の 雑木林をのぞく月 わがいゆくままどこまでも添ふ |
山と水
1013 S 8.11.18 |
冬 枯 |
ふゆがれの はやしのよるはしずかなり かんげつあおげばえりにあわだつ 冬枯の 林の夜は静かなり 寒月あふげば襟に粟だつ |
山と水
0629 S 7.12.10 |
寒 月 |
ふゆがれの はやしめざしてつどうからす すわるるごとくゆうぞらにきえぬ 冬枯の 林めざして集う烏 吸はるる如く夕空に消えぬ |
山と水
0653 S 7.12.10 |
冬木立 |
ふゆがれの やなぎそよがずほりばたは ただいたずらにじどうしゃゆきかう 冬枯れの 柳そよがず濠端は ただ徒らに自動車往き交う |
山と水
1162 S10. 1.10 |
春未だし |
ふゆがれや ぞうきばやしにしもこおり さしかわすえのつきにあかるき 冬枯や 雑木林に霜こほり さし交はす枝の月にあかるき |
山と水
0628 S 7.12.10 |
寒 月 |
ふゆこだち しもこきあさのしたかげを ゆけばかすみのはらはらとふる 冬木立 霜こき朝の下かげを ゆけば霞のはらはらと降る |
山と水
0655 S 7.12.10 |
冬木立 |
ふゆごもる へやのはりどにしずかなる いずのうなばらひびながめいぬ 冬籠る 部屋の玻璃戸に静かなる 伊豆の海原日々眺めゐぬ ※玻璃戸=ガラス戸 |
明麿近詠集 S20. 2.14 |
198 熱 海 |
ふゆしらぬ あたみめぐましいちがつに うめさきにがつにさくらさくなり 冬知らぬ 熱海愛まし一月に 梅咲き二月に桜咲くなり |
御讃歌集 275 |
熱 海 |
ふゆしらぬ あたみめぐましいちがつに うめさきにがつにさくらさくなり 冬知らぬ 熱海愛まし一月に 梅咲き二月に桜咲くなり |
御讃歌集 (改)362 |
熱 海 |
※愛まし=たまらなくいとおしい。 | ||
ふゆすぎて たつはるのごとわがわざも はなさきにおうときとなりぬる 冬過ぎて 立つ春の如わが業も 花咲き匂ふ時となりぬる |
明麿近詠集 S24. 2. 4 |
377 立 春 |
ふゆすぎて たつはるのごとわがわざも はなさきにおうときとなりぬる 冬過ぎて 立つ春の如吾業も 花咲き匂ふ時となりぬる |
御光話録 4 S24. 2. 4 |
立春の 御歌 |
ふゆすぎて たつはるのごとわがわざも はなさきにおうときとなりぬる 冬過ぎて 立つ春の如わが業も 花さき匂ふ時となりぬる |
地上天国 3 S24. 4.20 |
立春御歌 |
ふゆぞらの あかるきひなりへいそとに さくらのかれえこまやかにはれる 冬空の 明るき日なり塀外に 桜の枯枝こまやかに張れる |
山と水
0633 S 7.12.10 |
冬 庭 |
ふゆぞらの あぜのかれきもそのままに うつるみずたのごごしずかなり 冬空も 畔の枯木もそのままに 映る水田の午後静かなり |
山と水
0652 S 7.12.10 |
冬木立 |
ふゆぞらの すみよわまりてうすらにも かすみたちしがいまぞめにいる 冬空の 澄みよはまりてうすらにも 霞立ちしが今ぞ眼に入る |
山と水
1053 S 9. 2. 6 |
春 |
ふゆのあさ いでゆにつかりうっとりと かれこだちするやまをみており 冬の朝 湯泉につかりうつとりと 枯木立する山をみてをり |
山と水
0659 S 7.12.10 |
冬木立 |
ふゆのそら すみきわまりてむさしのを つくばおろしのひすがらにふく 冬の空 すみきわまりて武蔵野を 筑波颪の日すがらにふく ※筑波颪=冬期、筑波山から吹きおろす北風。 |
山と水
1044 S 9. 1. 5 |
冬 晴 |
ふゆのひの ながきをしのぎしのぎきて にわのしらうめふくらみにける 冬の日の 長きを凌ぎ凌ぎ来て 庭の白梅ふくらみにける |
岡田茂吉全集 S25. 2. 4 |
立春御歌 祭典時04 |
ふゆのひの ながきをしのぎしのぎきて にわのしらうめふくらみにける 冬の日の 長きを凌ぎ凌ぎ来て 庭の白梅ふくらみにける |
「救世」49 S25. 2.11 |
立春御歌 (S25年) |
ふゆのよは はやすぎさりてはなわらい ももとりうたうはるはきぬめり 冬の世は はや過ぎ去りて花笑い 百鳥歌う春は来ぬめり |
御讃歌集 237 |
朝 明 |
ふゆのよは はやすぎさりてはなわらい ももとりうたうはるはきぬめり 冬の夜は はや過ぎ去りて花笑ひ 百鳥歌ふ春は来ぬめり |
御讃歌集 (改)022 |
光明世界 |
ふりいずる このしらさめにいまのきゃく いずこののきにたたずむならめ ふりいづる この白雨に今の客 いづこの軒にたたづむならめ ※白雨=明るい空から降る雨。夕立。にわか雨。 |
山と水
0903 S 8. 7.20 |
白 雨 |
ふりつぐる あめをかこちつくるきゃくの おおきひなりきさくらさきそむ ふりつぐる 雨をかこちつ来る客の 多き日なりき桜咲き初む |
山と水
1193 S10. 3.11 |
雨 後 |
ふるきいえ おおきのみきにもえどころの なごりかすかにのこるべらなる 古き家 大樹の幹にも江戸ころの 名残かすかに残るべらなる |
山と水
0693 S 8.**.** |
滝野川 新東京を詠む |
ふるきもの みなくずおるるよにいまや あたらしきものあれなむとすも 旧きもの 悉くずおるる世に今や 新しきもの生れなむとすも |
御讃歌集 101 |
地上天国 |
ふるきよと あたらしきよのさかいめを つなぐすくいのみちからとうとし 古き世と 新しき世の境目を つなぐ救ひの御力尊し |
地上天国39 S27. 8.25 |
|
ふるぬまを つつむよのいろまだあさく さゆるるあしのはなしろかりぬ 古沼を つつむ夜の色まだ浅く さゆるる蘆の花白かりぬ |
山と水
0303 S 6.10.20 |
古 池 |
ふるめくる しゃもんのうえのあおぞらに さくきりのはなわざとしからず 古めける 社門の上の青空に 咲く桐の花わざとしからず ※わざとしからず=態と然らず。故意にしたのではないけれども。 |
山と水
1122 S 9. 6. 1 |
青 |
ふるゆきの なかのちまたのゆうまぐれ がいとうのしたひとかげらしも 降る雪の 中の巷の夕まぐれ 街灯の下人影らしも |
山と水
0417 S 6.12.25 |
雪 |
ふるゆきを ついてわがゆくもわかきめの もすそのなまめきふとすれちがう ふる雪を ついてわがゆくも若き女の 裳のなまめきふとすれちがう |
山と水
0742 S 8. 2. 4 |
雪の日 |
ふんかさんじょう たいぜんとして せいとうのだいどうだんけつ 噴火山上 泰然として 政党の大同団結 |
山と水
1071 S 9. 2. 6 |
時 局 |
ふんわりと かれきのえだにはるのゆき つむをしたしみみるへやのまど ふんわりと 枯木の枝に春の雪 つむをしたしみ見る部屋の窓 |
山と水
0415 S 6.12.25 |
雪 |
ぶ
御 歌 |
原 典 |
題 |
ぶきみなそれんのほうれつにかこまれながら まんしゅうのていせいいわいは おめでたい 無気味なソの砲列にかこまれながら 満州の帝政祝ひは おめでたい |
山と水
1073 S 9. 2. 6 |
時 局 |
ぶっかいに こうみょうにょらいとあれたまい すくわせたまいしいずのめのかみ 仏界に 光明如来と生れ給ひ 救はせ給ひし伊都能売神 |
御讃歌集 (改)014 |
伊都能売神 |
ぶっしつを あつかうものはひとにして ひとをあつかうものはかみなり 物質を 扱ふものは人にして 人を扱ふものは神なり |
「栄光」
222 S28. 8.19 |
|
ぶつのよは すみきわまりてためしなき みろくのみよはあれなんとすも 仏の世は すみ極まりて例しなき 弥勒の御代は生れなんとすも |
明麿近詠集 S24. 5.18 |
433 神の仕組 |
ぶつのよは すみきわまりてためしなき みろくのみよははじまらんとすも 仏の世は 澄み極まりて例しなき 弥勒の御代は始まらむとすも |
地上天国 8 S24. 9.25 |
|
ぶつのよは すみきわまりてまちのぞむ みろくのみよはうまれんとすも 仏の世は すみ極まりて待ち望む 弥勒の御代は生れんとすも |
御讃歌集 (改)298 |
地上天国 |
ぶつめつと いうもさいごのひというも よのきりかえのときをいうなり 仏滅と いうも最後の日というも 世の切替の秋をいうなり |
明麿近詠集 S24. 6.17 |
479 最後の日 |
ぶつめつの みよをかぎりにかくろいし はちだいりゅうおうはやたりおとめなり 仏滅の 御代を限りに隠ろいし 八大龍王は八人男と女なり |
御讃歌集 041 |
金龍神 |
ぶつよくの ほかのぞみとてなきひとを みるごとかみしるひとのとうとし 物欲の 外望みとてなき人を 見る毎神知る人の尊し |
「栄光」
194 S28. 2. 4 |
|
ぶつりきは かぎりあるなりしんりきは かぎりとてなくぜったいりきなる 仏力は 限りあるなり神力は 限りとてなく絶対力なる |
御讃歌集 (改)119 |
神を 讃へる |
ぶんかてき やばんのうつしよをぶんかてき ぶんめいのよにわれたてなおすなり 文化的 野蛮の現世を文化的 文明の世に吾立直すなり |
「栄光」
201 S28. 3.25 |
|
ぶんかなどと いかにほこるもなつのよの かのなくこえにひとしかるらめ 文化などと 如何に誇るも夏の夜の 蚊の鳴く声に等しかるらめ |
S28. 3.23 | 春季大祭 御歌10 |
ぶんかなどと いかにほこるもなつのよの かのなくこえにひとしかるらめ 文化などと 如何に誇るも夏の夜の 蚊の鳴く声に等しかるらめ |
地上天国47 S28. 4.25 |
春季大祭 御詠 |
ぶんかのみ いかにすすむもじんるいの こうふくはなしかみよそにして 文化のみ 如何に進むも人類の 幸福はなし神他にして |
「救世」63 S25. 5.20 |
|
ぶんかめいしん うちくだかなんおおかみの こんごうりきをふるいたまわば 文化迷信 打ち砕かなむ大神の 金剛力を揮ひ給はば |
S27. 2. 5 | 立春祭 御歌06 |
ぶんかめいしん うちくだかなんおおかみの こんごうりきをふるいたまわば 文化迷信 打砕かなむ大神の 金剛力を揮ひ給はば |
地上天国33 S27. 2.25 |
|
※金剛力=神力を発揮する場合の言葉。国常立尊という神様の力。 | ||
ぶんことは ただひとのよをべんりにし りくつおしゆるものとおもえそ 文化とは 只人の世を便利にし 理屈教ゆるものと思へそ |
「栄光」
206 S28. 4.29 |
|
ぶんめいと くちにはいえどまことなる ぶんめいせかいはこれよりぞなり 文明と 口にはいへど真なる 文明世界はこれよりぞなり |
御讃歌集 (改)222 |
大経綸 |
ぶんめいの ころものそでにかくされし やばんのきばをわれはぬくなり 文明の 衣の袖に隠されし 野蛮の牙を吾は抜くなり |
「栄光」
258 S29. 5.26 |
|
ぶんめいの ふるきころもをぬぎすてて さらつのころもにかゆるわがわざ 文明の 古き衣を脱ぎ棄てて 新つの衣に換ゆる我業 |
S27. 3.23 | 春季大祭 御歌11 |
ぶんめいも かがくもなんのかいかあらん さいごのしんぱんきつるたまゆら 文明も 科学も何の甲斐かあらむ 最後の審判来つるたまゆら |
地上天国40 S27. 9.25 |
ぷ
御 歌 |
原 典 |
題 |
ぷらたなすのきいろいはが へんぺんと ほそうろにおどっているごごのよじごろ プラタナスの黄ろい葉が 片々と 舗装路に躍つてゐる午後の四時ごろ |
山と水
0243 S 6. 9.20 |
秋(二) |
ぷろもぶるもしろもくろもきもいっせいにはいきする めしやてきぐうぞうをまとうよ プロもブルも白も黒も黄も一斉に拝跪する メシヤ的偶像を待とうよ! |
山と水
0297 S 6.10.18 |
偶 像 |
※プロ=プロレタリアート。ブル=ブルジョア。 |
104首