――― 岡 田 自 観 師 の 御 歌 集 ――― |
ね
御 歌 |
原 典 |
題 |
ねぐらへと いそぐからすのかげしるく うつるいけのもみずすめるなり 塒へと 急ぐ烏の影しるく うつる池の面水すめるなり |
山と水
0346 S 6.11. 6 |
初 冬 |
ねこのこえ さよのしじまにすみとおり むみよむあきのみみにうるさき 猫の声 小夜のしじまにすみとほり 書読む秋の耳にうるさき |
山と水
1147 S 9.10.26 |
秋たけぬ |
ねこやなぎ いけてひさなりあおきめの ほそえにふくがいともめぐまし 猫柳 活けて久なり青き芽の 細枝にふくがいともめぐまし |
山と水
0745 S 8. 2. 4 |
浅 春 |
ねこやなぎ まひにきらめきみずぬるむ おがわにしるくかげをおとせる 猫柳 真陽にきらめき水ぬるむ 小川にしるく影を落せる |
山と水
0467 S 7. 1.16 |
春の 気はい |
ねころびて てんじょうあおげばじゅうがつと いうにばったのへんがくにあおき 臥ころびて 天井仰げば十月と いふにバッタの扁額に青き |
山と水
1144 S 9.10.26 |
秋たけぬ |
ねむたげな はるのうなもよなみのねの あるかなきかにきしをうつなり ねむたげな 春の海面よ波の音の あるかなきかに岸をうつなり |
山と水
0442 S 7. 1.15 |
春 |
6首