――― 岡 田 自 観 師 の 御 歌 集 ――― |
ろ
御 歌 |
原 典 |
題 |
ろうごくを おのがつくりておのがみを なげこむおろかなひとのおおかり 牢獄を 己が作りて己が身を 抛げ込む愚かな人の多かり |
地上天国54 S28.11.25 |
命の糧 |
ろうさんの しんしんとしてかむさびし かしまのみやにおもいふかしも 老杉の 森しんとして神さびし 鹿島の宮に懐い深しも |
山と水
0097 S 6. 7. 1 |
水郷 めぐり |
ろうさんの ひるなおくらきみちぬけて はこねじんじゃにもうでけるかな 老杉の 昼尚暗き径抜けて 箱根神社に詣でけるかな |
明麿近詠集 S16.10.** |
108 箱根 熱海紀行 |
ろうそうの しらひげふるえつゆうぐれの にわにむかいてただもくしおり 老僧の 白髯ふるえつ夕暮の 庭にむかいてただ黙しをり |
山と水
0895 S 8. 7.20 |
山寺の夏 |
ろくがつの そらににじめるろくしょうの いろはあおばのふかきかさなり 六月の 空に滲める緑青の 色は青葉のふかき重なり |
山と水
1117 S 9. 6. 1 |
青 |
ろくじゅうごねん ふりさけみればまがかみと ときじくたたかいつづけきしかも 六十五年 ふりさけみれば曲神と 非時戦い続け来しかも |
明麿近詠集 S21. 3. 6 |
243 吾 |
ろくじゅうねん ふりさけみればたかきやま ふかたにがわもよくぞこえきし 六十年 ふりさけみれば高き山 深谷川もよくぞ越え来し |
明麿近詠集 S23. 5.13 |
348 |
ろくじゅうねん ふりさけみればやえむぐら いばらのみちしよくぞこえきし 六十年 振りさけみれば八重葎 茨の道しよくぞ越え来し ※八重葎=蔓草が幾重にもからまりあってできたやぶのこと。 |
明麿近詠集 S17.1223 |
125 還暦の歌 |
ろぼっとのびょうきは きかいでなおろう にんげんは もっとれいみょうなんだ ロボットの病気は 機械で治らう 人間は もつと霊妙なんだ |
山と水
0643 S 7.**.** |
このごろ |
9首